弟王子が幼児に!フォレオとレオン

○月5日

タクミさんとお父様が子供に戻ってしまいました。凛々しいタクミさんが子供になったことでカムイさんを見て甘えるのが珍しい光景でした。お父様は、大人しく口数が少ない方でした。お二人とも身体だけじゃなく頭の中も子供に戻っています。なるだけコミュニケーション取りながら記憶が戻ればいいのですか。


○月10日

お父様にトマトを出したら嬉しそうに食べました。子供に戻らなければ見られない表情をしていました。食べてからお父様はすぐに眠りました。軽い身体をしていました。明日も遊んで喜ばせましょ。

○月21日

最近お父様が元気がありません。風邪でもありません。聞いても「何でもない」とだけ言うだけです。ゼロが言うのにはタクミさんが意地悪してきてカムイさんと遊べなくて困っているそうです。

○月23日

タクミさんに気づかれないようにカムイさんと遊んでからお父様が機嫌がよくなりました。笑った顔が気品がありながら可愛らしいです。

○月28日

買い物帰り城の外タクミさんが外で寝ていたのを見つけ帰りました。タクミさんは大人しく人形遊びをしていました。ヒノカさんがタクミさんを見つけると物凄い剣幕で怒っていました。タクミさんは、わーんわーん泣きながら僕に小さく「ごめんなさい」と言っていました。


「意味がわからなかったけど。お父様もう十日間も眠って起きない。」

マークス伯父さんが言うにはブリュンヒルデが急に暴走したそうです。カムイさんにあげようとしたサファイアの首飾りをタクミさんにふざけて壊されたことが暴走したそうです。何とかサファイアの首飾りが直しお父様が泣きつかれ起きなくなりました。

「お父様そろそろ起きないとお腹空きますよ。」

頬を撫でる瞼がゆっくり開いた。

「お父様おはようございます。おかげんどうですか。」

「フォレオ…僕いつの間にベットで寝たの」

「もう十日も眠っています。」

「僕休憩室でタクミと水飲んだところまで覚えている。今何日?」

「お父様記憶が戻っているのですか。」

「あぁ。でも僕身体が子供のままだよ。わぁフォレオ」

「戻ってきてくれてよかったです。」

「フォレオ苦しい……ゆるめて」

子供の身体で抱きつかれて身じろぎをした。

マークスと天馬

マークスと言えば。真面目で。初対面の女性陣からは、見た目が怖いけど心優しく。ガロン王様よりも王として頼もしい。畏怖を覚えるが男性から慕われる。冷血で非道なことも恐れない悪の王族と思いきやレディーファースト。と色々そう思われた人の噂が立つなかで当の本人は。

「ヘックション!!誰か噂している。」

たった今マリッジプルフで妻ヒノカと同じ天馬武者になった。

「よし。よろしく頼むぞ天馬よ。」

天馬の頭を撫でようと手を伸ばすと

「ヒーヒン!」

「おぃちょっとまってー!」

天馬が空中に舞いあわててマークスが追いかけた。

「はぁはぁ。よし捕まえた。大丈夫だ怖くない。」

なお暴れる天馬。マークスは、手綱を離すまいとした。

「マークス天馬武者になったのだな。」

大きく翼を広げ手綱を離せといわんばっかりに空を飛んだ。

「おぃ。大丈夫だ。なにもしない大人しくしろ!!」

首を大きく振りマークスを振り落とした。

「マークス大丈夫か。」

「何故懐かないだ。まだ撫でてもいない」

「その前に手袋外したらどうなんだ。それでは、天馬も痛いだろう。」

天馬武者になってマークスは、まだ着替えていなかった。指先の尖っている手袋で撫でられたら傷がつく。

「天馬武者用の服がなかったのか。」

「あぁ。ほとんど竜騎士の鎧しかない。」

「鎧では天馬も重くて飛びにくくなるぞ。ツバキから服を借りようにもサイズが入らないだろう。リョウマ兄様の所へ行って借りに行ってこよう。」

ヒノカがリョウマの元へ走った。手袋を外し天馬に近づくも。イヤイヤと上半身を立ち上げマークスに威嚇する。また飛んで逃げたら捕まるのが大変だからじっとすることにした。

「父上ー!天馬武者になったのですね。」

「あれれ?服がそのままだね。マークスさんの天馬は?いた!」

ジークベルトとゾフィーがマークスの近くに駆け寄った。

「これが白夜の天馬か綺麗だな。」

ジークベルトが天馬に手を伸ばす。天馬は、鼻をジークベルトの手にこすりあわせると顔を突っついた。

「くすぐったいー」

「ジーク私にもハハハ可愛いー。 」

ジークベルトとゾフィーに天馬は顔をすりよせる様子を不思議そうに見た。試しに天馬に手を伸ばす。

「ブヒーン!!」

なお暴れてマークスを威嚇する。驚いた隙に翼を広げ天馬は、空を飛んだ。

「おぃ。まってー!まってー!!」

マークスが慌てて追いかける。

「父上が苦戦するところ初めてみる。他の馬なら信頼ができるはず。」

「天馬と馬じゃ少し違うよ。」

「ゾフィーの母上は、サクラ伯母さんだったな。姉妹揃って天馬武者の素養があるのだろ。」

「天馬武者になる気はないや。アヴェルのじゃじゃ馬でいっぱいいっぱいー。」

「ゾフィー来ていたのか」

「ヒノカ伯母さんアヴェルいた?」

「あぁ。今天馬の厩舎にいるぞ。」

「いつもありがとう。アヴェルってば私よりもマークスさんとヒノカさんの所へいるから探す手間が省けるよー。」

「アヴェルもやるときはやる馬だ。火事場のばか力も根性もあるではないか。そして乗り手のゾフィーはすごいぞ。」


「ほんとうヒノカ伯母さん。」

「あぁ。この間は、火事になった家に逃げ遅れた人がいないかアヴェルを乗って捜して救助した。天馬武者でも真似が出来ないぞ。」

「えへへ。ヒノカ伯母さんもっと言ってー。」

「あぁ立派だぞ。」

紅き戦姫ヒノカにべた褒めされるゾフィーを尻目にジークベルトの目線は男性用の天馬武者の服を見ていた。天馬は、何故父上を怖がるのだろう。


「ラズワルトありがとう。天馬止めてくれて。」

「いいえ。マークス様どうして剣が装備出来ない天馬武者になるのです。」

「怪我人を救出も出来る上に移動が自由になるからだ。」

「弓兵に遭遇してしまったらまずいですよ。」

「リョウマを盾にすればいい。」

「まぁリョウマ様も高い特効と回避が高いから頼れますし。」


天馬に留め具をかけさてどうしたものか。ジークベルトには懐かれて。自分には何故か懐かない。

「マークス様天馬になったと聞いて来たのよ。わぁ綺麗触らせてー」

「ブヒーン!!」

「暴れ馬には仕置きしてやるのよ!!」

槍を天馬に仕向けのをラズワルドは慌てて止めた。

「乱暴しちゃダメだよピエリ!」

「気に入らないの!!離してなのラズワルド!!」


ぎゃー!ぎゃー!と暴れるピエリをマークスが一喝してで落ち着きを取り戻した。

「はいどうどう。大丈夫だよ。」

ラズワルドに手伝ってもらい天馬の手綱を引かせ歩かせた。

「むぅーその天馬暴れ馬なの!言うこと聞かない子は嫌いなのよ!」

プリプリ怒るピエリ。

「ラズワルド天馬を落ち着かせることが出来るものだ。」

「知り合いの女の子の見よう見まねです。」

「知り合いの女の子も天馬武者なのか。参考に教えてくれないか」

「亡くなった母から天馬を継ぎました。女の子は明るくて正義のヒーローに憧れ天馬武者になりました。」

「母から継いだ天馬どんな天馬だった。」

「噂でしたか乗り手からはぐれた性格が難しい天馬でした。母の方は天馬を懐かせる才能がある人でした。」

「すごいの!でもどうしてママの方は亡くなったの?」

「敵国からの刺客から市民を非難させる途中で母の方が弓兵にやられて。娘の行き先を心配した母は、天馬を娘の元へ行くよう頼んだそうです。」

「娘は母とその天馬から大切なことを教えられたことが多いのだな。」

「はい。2代に渡って天馬の仲は良好でいました。」

「そうか。」

自分の性格上から天馬に懐くのは難しいだろうな。天馬に信頼されるまで天馬武者と呼ばれるまで時間がいる。

「マークス様天馬とコミュニケーションを取るなら水浴びとか」

「…あぁ。やってみよう。」

続く。



続きを読む

弟王子が幼児に!タクミとフォレオ

ねぇどうしてカムイお姉ちゃんはいないの?

目の前で暗夜に拐われたからだ。

ねぇ父上は、どこにいるの?

ガロン王が父上に手をかけたからだ。

カムイお姉ちゃんがいなくてどうして暗夜の王女がシラサギ城にいるの?

………。

誰も答えなかった。アクアが怖い。何かが怖い。リョウマお兄ちゃんもヒノカお姉ちゃんも暗夜に送られた魔物討伐とカムイのことをきにかけるばっかり弟として過ごす時間が短い。シラサギ城にいるのは母上と人質のアクアと産まれたばっかりのサクラだけ。

暗夜は、怖い国。僕の大切な物を奪い取り上げる悪い国。覚えていない姉の帰りを待ちわびるだけの時間が嫌い。タクミが夜怖い夢を見てシラサギ城の道場の扉が開いていることに気づきを中に入ると母上がいた。母上が青い光を帯びた玄を引いているのを見て声をかけた。

「タクミ眠れないのですか?」

「うん。怖い夢を見ちゃったの。母上は寝ないの」

「うふふ。あと三本出してから眠ります。」

「んんっ。矢がないよ。」

「これは、……です。綺麗でしょ」

「うん。ねぇ母上の………ならカムイお姉ちゃんつれもどせるんじゃないの?どうしてしないの?」

「白夜を守る者は死んではいけないのです。私が死ねば結界がなくなり戦意を取り戻した侵略者に蹂躙されてしまいます。それだけは、国を守る者の最低義務です。でも後ろを見てください。」

後ろ振り向くと白銀の髪をしたルビーのように紅い瞳をした年上の女の子が立っていた。

「カムイお姉ちゃん帰ってきてくれた。」

タクミは、なんとなく分かりカムイに抱きついた。後ろからミコトもカムイとタクミを覆うように抱きしめた。

「母上これからカムイお姉ちゃんと暮らせるね」

「それは、出来ないわ。」

「どうして?……?!」

青い矢がカムイの背中に突き刺さった。カムイの後ろに人が立っていた。

「そいつが母上を殺したんだ。」

顔がタクミに似て長い髪を結い上げた……を持った青年が見下ろし幼いタクミに言った。
「思い出しなよ。そいつが白夜になにかしたことを。母上のことも」

苦しそうに倒れる母が倒れ。

「白夜を壊し母上を殺した姉のことをね」


「クミさん…タクミさん気がつきましたか。」

「ははうえ……?」

ぼんやり母上の顔が見えたけど違った。寝起きの頭が覚醒しよく見ればフォレオが心配そうに目の前にいた。

「目が覚めてよかったです。子供になっているといえ一人で城の外へ出たらだめですよ。」

順を追って思い出す。レオンのサファイアの首飾りを壊したことでカムイお姉ちゃんに叩かれてそれから一人で城の外へ出た。ここはどころだろ?視線で場所を確認すると五人は入れる広い部屋。マネキンが二体。大きなテーブルに裁縫道具が並んでいた。花柄のベットは壁際にあった。

「少しお茶飲みますか。」

オレンジの香りがする紅茶が二つ置かれた。鼻腔が刺激されて手が伸びそうになったけどタクミは、首を横に振った。

「大丈夫です。毒も入ってませんし。」

「暗夜の人から何かもらってはいけないってヒノカお姉ちゃんから」

「僕は、暗夜に育ちじゃないから怖くありませよ。」

「暗夜の人から産まれたのに暗夜出身じゃないの。」

「育った場所が違うだけです。」

「そうなの?じゃどこで育ったの?」

「秘境という時間の流れが違う所で預けられて育ちました。」



上品にカップの紅茶を飲む。少し真似をして飲んでみる。

「美味しい。これなんていう飲み物」

「これは、紅茶っていう香りを楽しみながら砂糖で好みの味にかえって飲むものです。おくちに合いますか?」

「うん。美味しい。」

「それはよかったです。」

「おねえさん僕どうしてここに眠っていたの?。」

「買い物に帰る途中貴方が樹の根っこで眠っていたのを僕が見つけて連れて帰ったのです。」


「そうなの。おねえさん少し隠れさせて」

「イタズラでもしたのですか。いけない子ですね。では、しばらく遊んでもいいですよ。今人形遊ぶに使う服と装飾品出してきますね。」

フォレオが席から離れ取りに行った。国に産まれたらそこで育つものだと思っていた。フォレオは、泥棒の弟の息子だけど何かが違っていた。母上と間違えるくらい綺麗で優しくって笑顔が温かい。泥棒の弟
でもしなさそうな温かい笑顔を。


「お待たせしました。僕お手製の服と装飾品です。」

「これ全部おねえちゃんが作ったの?色々形が変わっているね。」

「白夜の服の作り方は勉強中で暗夜式のお洋服しか作れないのです。嫌ですか?」

「ううん。すごく綺麗で可愛いよ。」

「それは、よかったです。」

お手製の服で手持ちの人形に着替えさせて遊んだ。フォレオは、服とアクセサリーを作った。フォレオの手先を見るとサファイアが見えた。タクミがふざけて壊したサファイアと同じ。

「ふぇぇぇぇん。」

「タクミさんどうしたのですか?どこか痛いのですか?」

アクセサリー作りをやめて泣き出すタクミを抱き上げる。なかなか泣き止まずどうしたらいいか分からなくなると入り口がバタンっと開いた。

カムイをマイルームに休ませ城の中へタクミがいないか探して回っているとタクミを見たと言う人が教えてくれた。フォレオの自室兼アトリエに入ると探していたタクミがいた。

「何処にいていたんだ!バカ弟!!」

ヒノカがずかずかとタクミの前に行くとにらみつけた。

「どうしてタクミは、身勝手なことばっかりするんだ!散々人が心配ばっかりかけて!」

タクミがさらに泣きじゃくる。

「タクミほらカムイの所へ戻るぞ!!」

フォレオから引き剥がすもタクミはしがみついた。

「タクミ!!」

「あのヒノカさん少しは落ち着いて。」

「黙れ!タクミいいかげんに!痛い。タクミよくも……」

タクミが足でヒノカの腕を蹴った。

「ヒノカおねえちゃんの馬鹿!もう嫌い!大嫌い!!泥棒も!カムイお姉ちゃんも!嫌い!嫌い!嫌い!!」

怒鳴りながらさらに泣き出すタクミにフォレオもヒノカも呆然とした。少ししゃくりながら落ち着きを取り戻したタクミは、フォレオに顔を埋め。

「……なさい」

「へ?」

タクミが泣きつかれ眠った。

「弟が迷惑かけてフォレオすまない。預けていく。」

タクミを抱き上げるとフォレオに深々と頭を下げた。

ヒノカがタクミを抱えてアトリエへ出ていたのをフォレオのを止めた。

「タクミさん寝ぼけながら僕のことを母上と呼んいたのです。タクミさんのお母様どんな人でしたか。」

「優しくて聡明な人だったよ。私たち兄弟姉妹の前で暗夜の罠で亡くなったよ。母上を一番慕っていたタクミにそのことは、話せないよ。」

「…不快なことを話させてごめんなさい。タクミさん暗夜の王子である息子の僕のこと攻撃しませんでした。大人しく僕の手作りで遊んでいたのです。」

レオンに攻撃的だったタクミがフォレオに心開いていたのが珍しいとヒノカは思った。

「五歳のタクミにとってフォレオを母上と見間違えたんだろう。遊んでくれてありがとう。」

お礼僕に言ってヒノカさんがアトリエ出ていきました。

続く。
続きを読む

とある新人騎士の憂鬱

「おぃ。お人好しが落ち込むな。感染するだろうが。」

「人が増えて会うだけでも憂鬱で」

「避ければいいだろう馬鹿か。」

夫とジョーカーのやり取りを遠目で見ていたサクラとエリーゼが見る。


「サイラスが落ち込んでいるところレアだね。ねぇサクラ聞いてみようか。」

「エリーゼさんちょっとまだ心の準備が」

「大丈夫だよ!お姉ちゃんの話を振れば五分で準備できるもん。」

エリーゼに手を引かれてカムイとの腐れ縁に近づく。

「ねぇ。サイラスお姉ちゃんの話なら入れーてー。」

しばらくサイラスがためらたものの語り出した。

「俺の家は、暗夜では名家の貴族で王城の出入りが許されていた。少し大きくなった頃にガロン王に非公開の王女様の友人になるよう紹介された。」

「それは、カムイ姉様ですね。」

「サイラス昔は、城の出入りが出来たのにどうしてできなくなったの。」

「非公開の王女を外へ連れ出してしまったからだ。」

「ガロン王様初めジ…ギュンターと内乱で生き残った王子様と王女様しかカムイ様に会うことができなかったのです。加えてカムイ様は病気ということで外へ出ることがゆるされない人だったからです。」

「カムイを外へ連れ出しただけでガロン王が怒り。俺を処刑しようとしたもののカムイは身を呈してかばってくれた。」

「怖い人に姉様勇気あります」

「お姉ちゃんかっこいい!」

「ガロン王は、処刑を取り止めになり代わりにカムイにお尻叩きだけで済ませられた。ここからがエリーゼ様にとって耳のいたい話が」

「えっ。どうして耳が痛いの??」

「ガロン王様がマークス様をお尻叩きさせるよう命令したのです。騎士としてのシンボルであったマークス様が幼いカムイの尻を叩きを無理矢理見せられて。」

「マークスお兄ちゃんセクハラだー。」

「初耳だぞ。カムイ様のお尻をマークス様許さん!!」

「ダメです!!ジョーカーさん抑えてください!!」

「ジョーカーやめろ!マークス様相手じゃ分が悪いぞ!!」

「じゃサイラス組手するか。見たんだろうカムイ様の(生のお尻)を。忘れろ。すぐに忘れろ!」

カムイ命の執事を取り押さえるのにエリーゼのフリーズで足止めして落ち着けさせた。

「姉様を仕置きしたあとにサイラスさんは、お城の出入りを禁止されたのですね。」

「カムイともう一度会うために暗夜の騎士を目指した。カムイに助けられた命があったから。」

「お姉ちゃんは、幸せものだなー。エルフィといい勝負だねー。」


心優しいカムイ様と天真爛漫なエリーゼ様は、愛情深いと改めてジョーカーを思えた。サイラスが自分よりも先にカムイ様に友人に選ばれてガロンの横柄のせいで会えなくさせられて。サイラスの代わりに話相手として指名されなけでば、ジョーカーは、生きていなかった。あぁなんかお人好しサイラスにムカついてきた。

「サイラス今日は、楽しかったよ。お姉ちゃんのことが聞けて。サクラ行こうか」

「はい。」

妹姫が離れていた。怒りだが喜んでいるのか分からないジョーカーを背にサイラスを残して。

「サイラス。組手でもするか。」

「えっ。珍しいないつも訓練をしないのに」

「うるせぃ。俺から一本取ったら30分だけ相談できる時間をやる。」

「おおっ。これは、しないわけにいかないな。じゃ俺は、「カムイ様とどんな遊ぶをしたことを話すことにしろ。」

「それでいいのか?よし勝負!!」


カムイの腐れ縁の話終わり。とある新人騎士の憂鬱ー妻のなれそめ。


「母さーん」

アヴェルを連れてゾフィーがサクラの元へ駆けつけた。

「あらアヴェル今日は、大人しいのですね。」

「うん。アヴェルってばマークスさんの所に連れて行けば機嫌が良くなるの。あとねマークスさん色々参考になってためになるんだー。」

「まぁ。よかったですねー。」

楽しいそうに話す母娘で話す様子にエリーゼは、生前のお母様のことを思い出していた。エリーゼには、とっても優しかった。髪もよくといてくれていた。お母様の最期にエリーゼに優しかったのは、愛しいガロン王の血が入った娘だけだったことを気づかされた。

「エリーゼさん」

「えっ何?」

「先から呼んでいたのに返事がなくて」

大丈夫だよ。と付け足して母親の記憶を振り払うことにした。

「ねぇサクラは、サイラスのどの辺りが好きになったの。」

「へ。えぇぇー。」

「あたしも聞きたいなー。ねぇ母さんと父さんのなれ初め教えてよー。」

はぅぅとこぼしつつもサクラは、深呼吸して話始めた。

最初にサイラスと会ったのは港で敵として会いそのあとにエリーゼが急いでカムイ姉さんと合流したことに始まる。サイラス曰くカムイ姉さんとは、おさなじみで食堂で聞いた通り会うことを禁じられたことが原因で王城騎士を目指すようになった。

「サイラスさんは、誰かに洗脳されか呪いをかけられたのでは姉様のことを騙していると思い込んだ私は、疑いました。呪われたのなら高山しか育たない薬草を採ってから洗脳をとかそうとしたのです。」

「サイラスと知り合ったばっかりなのにサクラは尽くすねぇー。」

「イヤイヤ母さん話飛びすぎだよ。」

「後で姉様とサイラスさんの知り合いから聞いてから思い込みと気づいたのです。それからサイラスが祈祷してほしいと頼まれてそれからあぅぅ。」

「えぇー渋らないで教えてよー。つづきはー」

「告白されました。国と身分を越えて結婚
……しました。」

頬を赤らめて述べた。小さな母と父のなれ初めを聞いたゾフィーは、自分もいつかアヴェルと一緒になってくれる結婚してくれる殿方が現れないかと思うようになった。



とある新人騎士終わり。


続きを読む

バレンタイン

2月14日はなんの日?答えは。

「なんとか形になりましたー。」

いくつかのチョコを作り自信作が出来上がった。明日からバレンタイン。女性が男性に愛の告白するイベント日。男性が女性に花束で逆のもある。

「もう眠りましょ。これは、自分の部屋に置かないとキサラギが全部食べてしまいそうですもの。」

「フェリシアの本命チョコあの人にわたすのが楽しみね。」


「僕が何?」

「キサラギいつからそこに!」

「しらないー。ねぇねぇその可愛い小さなハートの父上の?」

「はいそうです。大丈夫ですよキサラギの分もありますから。」

「わーい。ちょうだい。」

「これは、明日渡しますから。今日は、これになさい。」

歪な形をしたチョコが渡された。

「えー母上の失敗作何が入ってるかわからないからやだ。」

「むー失礼しちゃいますね。味は同じだから大丈夫です。」

「途中からチョコに近づいていたものね。」

「姉さんの意地悪!」

フェリシアが頬を膨らます。

「このチョコは、明日には、お預けです。私も寝ますからキサラギは、先に眠りなさい。」

「はぁーい。」

バレンタイン当日。城は、チョコを抱える男性でいっぱいいた。

「フォレオチョコ全部作ったのすごいー」

「いいえ。これは、女性からもらったものです。ほとんどお洋服の仕立てを頼む女性からの感謝でもらいました。」

「告白でもらうものじゃないの。」

「バレンタインは、告白以外に色々ありますから。強いて言えば日頃お世話になったりする人に感謝することも。人付き合い上で挨拶する意味のものも。キサラギさんはチョコはもらってないのですか。」

「母上と伯母さんとカムイさんのは食べちゃった。後はキヌとベロアとソレイユととミタマとシノノメとヒサメからョコもらった。」

「友達チョコですね。」

「うん。」

控えめにミタマとベロアにもらい。明るい笑顔でキヌとソレイユにもらい。従兄のシノノメと父上の臣下の息子のヒサメから安定運転のようにもらえた。

「チョコをもらえて嬉しいよ。」

「ホワイトデーにもお返し考えておきましょか。その方が楽しいですよー。」

「ホワイトデーっていつ?」

「来月の3月14日です。僕も腕によりをかけて可愛いものを作って…キサラギさん?」

「フォレオ僕送りたい相手いるよ。」

「えぇ!誰ですか?キサラギさんが女の子で本命がいるのですか!キヌさんですか!ソレイユさんですか!それとも」

「あぁ全然違う。」

「えー!どうしてですか。本命にわたすプレゼント用意しているのですか。」

「それがとにかくフォレオ僕と来て!今飛行になるから」

数時間後。

「タクミ様はいあーん。」

「うん。フェリシアのチョコ美味しいね。」

「へへ。腕によりをかけたのです。タクミ様にチョコを初めて食べさせて美味しいと言われて溶けちゃいそうです。」

「溶けたら困るよ。ねぇフェリシア」

「なんでしょうか?」

「君に膝枕しながらチョコ食べさせられる恥ずかしいよ。」

布団の上でフェリシアが膝枕させて寝転がるタクミにチョコを食べさせていた。

「嫌でしたか?一肌温かい状態にさせながら食べさせるとドキドキさせるものだと本に書いてあったから」

「ううん。膝枕心地良いよ。調度いい高さだしひんやりしているし。ただ」

「ただ?」

頭を起き上がらせフェリシアのチョコを一つまむと口に挟む。

「ん。」

「??」

「ん。」

「///タクミ様ってば。恥ずかしいですよ。」

タクミの口に挟んでいるチョコをフェリシアも口に入れる。半分食べるとタクミは、フェリシアの唇に近づき接吻するようにもう半分口移しで食べさせた。フェリシアがチョコを食べて飲み込んだことを確認するとまた口に半分チョコをくわえた。

「ん。」

「うふふ。タクミ様の食べさせるチョコがさらに美味しくなりました。では、もう一回。」

それを五回繰り返すとフェリシアの頬が紅くなった。本命チョコの数が二つなった。

「タクミ様恥ずかしいですよー。」

「ははは。それは、あおいこだよ。僕だけ君に甘やかされて食べている間恥ずかしかったし。だからフェリシアにもって。」

「タクミ様も大胆ですねー。あとは、どうやって食べさせましょうか。」

「じゃ僕は、フェリシアにあーんさせて食べさせる。フェリシアも僕の真似をすることでいい?」

「いいですねー。では、あーん。」

「あー「父上いる!!」

バーンと勢いよく襖からキサラギとフォレオが現れた。

「まぁ。お邪魔でしたね。キサラギさん行きましょう。」

「えー!!」

「すいません。失礼しました。キサラギさん行きましょ!」

「わわわっ。フォレオ首が食い込む。父上これあげるねー。」

襖の入り口に大きく包んだのと小さく包んだ贈り物が置かれていた。

「はわわ。これは、どっちらへの贈り物でしょうか。タクミ様もみてみてください。きゃタクミ様」

タクミの口から子供に恥ずかしい所を見られたショックで魂とチョコが出てきた。

「タクミ様戻ってきてください!!ほらメッセージカードもあります。読みますよ!だから置いてかないで!」

「父上へ
フォレオと街に大急ぎで父上へのプレゼントに間に合えたかな。父上は、どんなときでも動じない冷静で頼もしい憧れの人。大きくて温かい手のひらをなでるだけで元気がもらえるよ。そんな父上に喜びそうなプレゼントを送るよ。これなら父上は、大好きな温かい父上なら使ってくれたら嬉しいよ。大きな包んだプレゼントの方が。
キサラギより 」

大きな包みの方を開けると

「ははは。ふわふわでいい香りがします。タクミさま、えい!」

花の香りが鼻につき魂が戻ってきた。チョコは、口の中へ入った。

「枕?」

「大きいですし。これならいい夢が見れますよー。」

「キサラギ嬉しいことをしてくれるよ。お礼言わないと」

枕を掴むと顔をさらに埋めた。

「この小さな包みは、私のですかー。なら開けてみましょー。はわわわスキンケアのクリームです。切り傷、打ち身、やけど、治癒の早くなるので有名ですー。」

大きな包みの中を手探りすると。

「お香が入ってる効能は……はっ!」

タクミが顔を赤らめた。

「親孝行の子供達ホワイトデーのお返しを考えよフェリシア。」

「いいですねー。私も考えときましょ。なんだか楽しみになりそうですー。」

終わり。
続きを読む
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2016年02月 >>
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29
アーカイブ