母親から譲り受けたものの中に、大きな真珠のネックレスがあった

真珠はよいもので、大きな一粒だったが、チェーンはまがい物だった

とても気に入っていたので、チェーンをプラチナに取り替えた

亡き母も気に入って、最後は、母の手許にあった

100日が過ぎ、三姉妹集まって形見分けも済んだ

なぜか、真珠のネックレスは出てこず、なかばあきらめていた

暫くして、中の妹から、見つかったと連絡が来た

喜んで受け取ったが、家の中で見失ってしまった

60日も経った頃、押入の中から見つかった

真珠と母の思いに気がついた

真珠は、生前、最も世話をした中の妹に、贈り物にしよう

母も真珠も、それを望んでいるに違いない