【Short×3 Story】†お題A五日目(怪盗三世)



10/10/25 22:58 Mon

苦し紛れにオリジナルなヒロインさん視点。




言葉遊びなお題バトン?



君の気持ち、(好き/隙)だらけ。

君のことを(放置/報知)。

ただただ(泣/鳴)いた僕。

(無/亡)くして初めて気付く。

お願い、(買/飼/勝)って。

君は、ここから(落/墜)ちた。

僕の手が届かないところまで君は(登/昇)った。

ただ、無心で(折/織)っただけ。

キツい(拘束/校則)。

綺麗な(涙/波だ)。

君に深く(刺/挿)す。

此処に(一人/独り)。

→回す人

ありがとうございましたm(__)m



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走り出した軽自動車の窓から、その影を見詰めていた。




『お願い、かって』



「よっし、まいたな」

「…みたいだな」

前の座席に座った怪しい男二人が、そんなことを言った。
何が良いって言うんだろう。ひと一人を、銃を持った奴らの真ん中に取り残してきた癖に。
あの人の持っていたあんな細い木の棒で、何が出来るというんだろう。

「お嬢ちゃん、腹は減ってない?」

「…ない」

「飲み物は?」

「いらない」

「じゃあ、他に何か――」

「っ、じゃあドラゴンでも買ってきてよ! マシンガンにも負けないでっかいヤツ!」

まだ眼に焼き付いている。黒いスーツの奴らに囲まれた、見慣れない恰好の後ろ姿。
サムライ気取りだかなんだか知らないけれど格好ばかりつけて。

「…あーあ。女の子泣かせるなんて五ヱ門も罪な男だぜ」

「この場合泣かせたのはお前じゃないのか」

「あれ、そう?」

馬鹿ばかりだ。馬鹿バカばか!
溢れて落ちた涙がスカートに染み込むのを、睨むように見つめるしか成す術がない。

「あの程度のヤツラにやられたら、末代までの恥とか言って切腹しちゃうんじゃないの、五ヱ門ちゃん」


そんなの慰めにもならない台詞。そう思ったけれど、一日と経たない内に知ることになった。
それが、彼等の世界なのだと。









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