※SL夢に出る軍医オリキャラの独白、彼が異常なスケジュールを組んでいる理由話
※オリキャラのみで既存キャラはでません。
※残忍な事を連想させる描写があります。
※擬人化表現あります
私には、周りに言えない心の醜い部分がある。
私はたまらなくその自分の醜さが嫌いでたまらない。
患者達を見ていると、たまにこう思う事がある。
ーあの首、折ったらどんな音が鳴るんだろうか
ー今ここで腕を折ればどんな風に顔を歪めるのだろうか
ーあの体に刃で突けば驚きのあまりどんな顔をするのだろうか
ーあぁ、血が見たい
他にも到底言葉で言いたくない事を…やりたくて仕方がない時がある。
猟奇的と言えばいいだろうか。
相手を痛めつけ、悲鳴を聞き、恐怖で顔が歪む…そのようなものを見たくてたまらないと思ってしまう自分がいる。
そう思うたびに、誰も居ないところで腕や脚を自分で折る。
そうすると痛みでその歪んだ感情が引っ込み、「まとも」な自分を保てるのだ。
異様に仕事を入れ、睡眠時間や食事を最低限にしているのもそのような理由だ。
絶えず仕事を入れ、最低限の睡眠を取り、体に余裕を無くすことによりその醜い部分が出てくる余裕を無くす。
それだけでは足りない時もあるため、それだけのために薬を作り、服用をする。
休みを入れてしまえばそれが出てきてしまうため、休みも入れない。
それを毎日繰り返す。
自分の醜い心を出さないように、誰も手をかけないように…。
私は、私のそんな醜さの塊のような感情で誰も殺したくない。
この心の醜い部分は好きで存在させている訳ではない、「意図的に」私の中に組み込まれているのだ。
消せるのであれば、消したい。こんなもの私には不要だ。
それなのに
頭に響いてくるのだ
忘れたころに
安心しているときに
”フィジカパル”
この不必要な不純物を無理矢理組み込んだ、あのクソ野郎の声が
”俺の可愛い息子。たーっくさん好きなだけ殺せよ”
『っっ!!!』
飛び跳ねるように起きる。
なんとも最悪な目覚めだ。
『(あぁ、クソっ…見たくない顔と聞きたくもない声…)』
心を落ち着かせるように自分が寝る前に何をしていたかを思い出す。
『(あぁそうだ、情報整理をしていて二回目の睡眠を取ったんだったな…)
そう思い時間を確認をした。
時間を見たら、予定していた時間を10分オーバーしていた。
あぁ、本当に最悪だ…あの見たくもない奴まで夢に出てくる…
『…はぁ……』
ともかく、急いで仕事に戻らなければな
誰も殺さないように
誰にも手をかけないように
患者のために
私なりの平穏のために
仕事をしなければ
2023-4-24 20:02