話題:豆知識

小料理屋の見習い女子大生に宿題を出した神田です

もち米と豆を渡してお赤飯を作ってみてくれと

小料理屋に弟子入りするってのは、多分おかずの類を沢山覚えたいと思ってるに違いないのだが、主食であるお米を使った料理にも挑戦させてみたかった

その代表が炊き込みごはんだったりお赤飯だと思うわけよ

炊飯器で炊くか蒸し器で蒸すかで仕上がりの固さが違ってくるが、そこは好みの差であって、問題は豆だと思うのだな

小豆にしてもよかったのだが、場が小料理屋だからね、皮が破れがちな小豆よりも見栄えがいい『ささげ』を持ち込んだ

ささげが普通だと思っていたし

うまく出来れば、お客さんにサービスで出せるじゃない

そのような軽い気持ちで持って行ったんだけどさ・・・

「これ何ですか?ささげ?聞いたことない」と吐き捨てる台詞から始まって、「お赤飯には甘納豆と決まってるんですよ!」と見習いバカ女に言われてしまった

それを聞いて驚いたのは俺だけじゃなかったからよかったけど

そこにいるほぼ全員が動きを止めた

見習い女子大生はその状況に不思議そうな顔をしておった



お赤飯に甘納豆を使う地域があるのだろうね

この見習い女子大生は北海道から出てきたらしいから、もしかしたら寒い地域は甘納豆派が多いのかも

どこだったか、夕飯におはぎを出す地域もあるんだよね

おはぎと味噌汁がメチャクチャ合うと誰かに聞いたことがある

今回はそのおはぎ話に次ぐ衝撃だった




お赤飯には小豆を使うと思っている人は多いと思うし、実際スーパーやそこらで売っているお赤飯は小豆が使ってあると思う

でもささげを使った方が見た目がいいから、見た目を気にする東京人はささげ派が多いと思うのよね

でもささげってのは小豆よりも入手しにくい部類の豆だから、知らなくても仕方ないけど、その言い方が気に入らなかった

小料理屋は大衆酒場とは違って少し高級な店なのよね

そこで働くなら、もう少し言葉遣いに気をつけて欲しかった

すぐに女将が叱りつけてくれたから良かったと言えば良かったのだが、それでも何となくもやもやした気分だった



写真のお赤飯は女将が作ってくれた模様

多少は手伝わせたかも知れないが

俺はひと口だけにして、残りは釣りガールの胃袋に消えた

「美味しいから食べれば?」と二度ほど聞かれたが、その時は食べる気分ではなかった

お赤飯は料理初心者には少し難しかったかな

そこは反省