最近これの存在知ってつい買いました。
私は元々ユルめ(つっても中学〜高校レベル?)の数学本好きなので『数学ミステリーとかいう新ジャンル小説あったら是非読んでみたいな』という願望を数年前からこっそり胸に抱いてた
まさかマジで存在してるとはねぇ…世界は広いというかもっと早くこのシリーズの存在知りたかったというか

全体的な感想としては渚ちゃんの数学トークかわいい
それと個人的にはちょうどいいけど数学ダメな人へのとっつきやすさは微妙かもなー、とか
対象年齢何歳程度を想定してるのかは知らんけど、章番号からしてlogだの√だの中学生くらいだと気後れするかもわからんね
内容は四色問題・ゼロの話・フィボナッチ・円周率と中学生でもとっつきやすいテーマなんだけども

それと数学モチーフでも推理モノだから犯罪殺人起こるんだけど、その動機がドロドロ愛憎劇じゃなくて数学教育の立場向上を目的とした無差別テロってのがなんかいいね
個人的に謎掛けや謎解き見るのは好きだけど血みどろ愛憎劇苦手なんで気楽に読めて有難い


んでちょっと細かく。
初っ端から殺人塗り絵とかぶっ飛びすぎて思わず引きこまれた
無差別殺人起きてるけど法則性も何も分からないから手が打てない→被害者の名前(に含まれる色)と住所で四色問題やってるよこいつら→じゃあ塗り絵失敗したら殺人止まるよね→市町村合併、っておま
オチの渚ちゃんの台詞も含めて何から何まで創作だから許されるレベルの無茶ばっかりやな

次はゼロの話。
作中での架空施設だとは思うんだけど数学喫茶なんてもんが実在したらうさぎカフェ並に行ってみたい…笑
1〜9は天使で0だけ悪魔ってのを見てつい「ですよね〜」とか思ってた
ゼロ『を』他の数で割るのは良くてゼロ『で』他の数を割るのはダメって話は真剣に考えだすと作中の林檎の例え話みたくなって逆に混乱するから、ああやって『人間とゼロの悪魔との破ってはいけない約束』くらいに流すのがいいんだよねぇ(その辺真剣に考えこんでドツボにハマった記憶アリ)
しかし「ゼロで割ったらダメ(数学)」を最後に「ゼロで割ったらダメ(物理)」にしたのは見事だな

そんでフィボナッチ数列のやつ。
数学者は変人奇人ばっかりねぇ…なんでみんなそういう固定観念あんのかね
確かに学科長はものすごく変人奇人的人種だったけどもゼミの担当教授とか学科の同級生とかはせいぜいちょっとズレた一般人レベルだったような(数学科卒の主張)
…やべえ関係ない話になった
作中では数学でけん玉の研究してる人いたけど実際数学で折り紙の研究とかあるし数学の研究ってなんでそれ研究しようと思ったんだよ!って突っ込みたくなるネタあるよね
そういう私の卒研テーマが暗号理論つーのもアレだが
…また脱線してる
これは被害者の教授と加害者の学生も計算力すごいね、あと動機が切ない

んで最後は円周率のやつ。
たまにいるよね、勉強まるでダメだけど丸暗記だけは妙に得意な人……
円周率10万桁暗唱できる上に任意の桁指定されてもすらすら言えるとか羨ましい
私はかろうじて100桁程度覚えてるので100桁以内の5桁の並び見たときはちょっとニヤッとした
この話数学海賊団とかまたよくわからんぶっ飛び方を…
てかこれまでの話の犯人からはそれなりに数学愛感じたけどこの海賊団の人々はそこんとこイマイチだったなぁ
ひっそり出てくる平行線に針落とす実験どっかで見たけどなんだったっけ
針が線に触れる確率が1/πとかそんなだったっけ?(うろ覚え)


以上台風でバイト行けなくて暇を持て余し読書の秋を試みた結果。
ぼちぼち2巻以降も買って気力あったら感想書こうかなあ