実は2巻の感想あげたちょっと後くらいに購入済みだったんですが、そのくらいのタイミングでデュラに目覚めてそっちばかり読んでたので長らく積んでました…
あとはこの巻数学的には幾何学中心の構成してるけど私がそんなに幾何学好きじゃないってのもあったりなかったり…
大学時代幾何学の単位一発で取れたの奇跡だったんじゃないかなと今でも思っている


まずはパラドックスのやつ。
これは数学というより論理学なので比較的とっつきやすいかも。
関係ないけど数学やると何がいいの?→論理的思考力が身につくよ、みたいな流れをたまに見かけるが別にそれが全てじゃないよなと思う
確かに必要な能力だけど、数学における論理って物理とかがっつりやるなら数学知識いるよみたいな立ち位置に思えてならない…
とかいう話は置いといて、この話の敵役の『えぴめにDeath』って変換面倒くさいね
そしてなんか面白い人だね(雑な感想)
クイズいっぱい数学小ネタいっぱいで面白かったな
ただな…数学が面白いのはすっと前から分かってた、でもそれを伝えられる大人が少ないんだよって理屈はなんか引っかかる
数学に限った話じゃないが面白さ伝えられる人いないからつまらないと思われてるみたいでなんか…
武藤さんの台詞と被るけどいくら他人に面白さプレゼンされたって自分で面白さ見いだせなかったら意味ないしなぁ
というのはさておき、数学パラドックスネタでアキレスと亀の話題が出てきてやっぱりな、と思った
これ超有名なイメージあるので(実際のところは知らないが)
無限等比級数は置いといて、これ具体的な数字出さずにだんだん細切れにしてるから追いつけないように見えるってノリであって、1次関数的に考えるとあっさり追い越すんですよね
あと後半の正直者と嘘つきがいるよ一回だけ質問して真実見抜いてね、とか複数人の証言並べてこの中に嘘つきいるよ真実はどれ?とかはもう数学というよりクイズ好きなら一度はどこかで触れてそうな問題よね
複数人の証言並べるアレは表作ると矛盾見抜きやすくて瞬殺ってどこかで見た記憶あるけどどんな表だったか忘れた
まあでも実際表とかで分かりやすく真偽可視化すると今回みたいな引っ掛け要素あっても見抜くの楽だったりする

次はこれ正弦=sin=サインでタイトルは正弦とサインかけてるのね…
ついでに三角比の説明に出てきたサイトウくんとコスダくんもサインコサインとかけてるよね
三角関数を恋愛に例えるのは意外とありがちな発想なのか昔『恋の三角関数☆コスってコスってタンジェント♪』な歌詞のボカロ曲聞いた記憶が…
こういう解釈で数学ダメな読者がすんなり理解できるならアリなのかもしれんけど、個人的にはあんま好みじゃないので読み進めるのがなかなかしんどかった
どのくらい好みじゃないかって言うと最後の数学プロポーズの意味を即理解しておいて「ああ…うん…(遠い目)」ってなる程度には…
でもメールの暗号が凝ってたのは面白かったかな

次はプラトン立体城の作中作のやつ。
冒頭でも言ったけど、個人的に幾何学合わなくて小ネタ探し断念しました…
つまりは考えるな感じろってことですよ
幾何学のいいところは細かい理屈理解するのドロップアウトしても視覚からそれなりに伝わるところですよね(適当)
これは正多面体とか1:2:√3の直角三角形とか見た目にも綺麗な図形モチーフにしてるから見てて気持ちいいしね

最後は函館五稜郭のやつ。
北海道…いつか一度行きたいな……でも寒いの無理だな……(うちなーんちゅの戯言)
そして今さらっと無理って言って思い出したけど、この話で渚ちゃんが『無理』って単語を数学的に語ってるところ好き
私は中2くらいの頃に兄が使ってた高校数学の教科書見て、そこで『無理関数』って単語見たのが数学的な『無理』との出会いなんです
当時「無理関数とかwwwこんなの解くのが無理だろwwww」と全力でネタにしたけど後に無理数について習って考え改めましたよ、ハイ。
無理数いいと思いますよ懐の深さがあって(我ながらこの言い回し『博士の愛した数式』っぽい気がする)
最近指導要領変わってよく分かんないけど確か今は中学生で有理数無理数とかの分類やるんだっけか?まぁいいや
無理数の証明法として有名な背理法、この性格悪いけど筋はキッチリ通ってる感じも好きよ
…とかそんなどうでもいい個人的な数学的好みは置いておくと、キューティー・オイラーさんが自分からやってきて共同戦線張ったのにちょっと驚き
まぁ結果的には警察側利用して出し抜いた訳ですが王道パターンだからこんなもんか、と。
そして前から思ってたけどキューティー・オイラーさんが何かと数学を例えに出して会話してるのが渚ちゃんとは違った面白さあるなぁ
今回いきなりQ.E.D.出してきたなと思ったら最後にかかっててフフッてなった
北海道話だからかやたら食べ物ネタも多かった印象…


とかなんとかダラダラ書いたけど、あとがき後の解説が素晴らしくて私みたいなその辺のいち読者がノリで書いてる感想ブログとかいらねえんじゃねえのと本気で思わされた
あとは読みながらうすうす予想ついてたがこの話の作者数学畑の人間じゃなかったのね
うまく言えないけど内容から伝わる数学との向き合い方が大学行ってガチで数学やってきた人と違う気がしてたのよ
それこそ暗号クイズ解くための知識の一種みたいな感じで…
『車の運転には性格が出る』みたいに○○には人柄出るよねって事柄は世の中に山ほどあるけど、数学もその一つだと思うんですよね
正確には性格よりも数学のことどう捉えてるかって感じかなぁ