新型コロナ致死率、60〜70代で0.18% 大幅に減少「インフルエンザと大差ない」

12/27(火) 9:50配信
Medical DOC

12月21日、厚生労働省は2022年7〜8月の新型コロナウイルスの流行「第7波」において、致死率が減少したことを発表しました。このニュースについて甲斐沼先生にお話しを伺います。

新型コロナウイルスの致死率などの最新情報は?
編集部:
新型コロナウイルスの流行は依然として続いていますが、致死率についての最新情報を教えてください。

甲斐沼先生:
現在、新型コロナウイルスの流行は「第8波」に突入しています。2022年7〜8月の流行「第7波」に関するデータが12月21日、厚生労働省より発表されました。第7波では、オミクロン株の一種である「BA.5」と呼ばれるウイルスが主流でした。

厚生労働省は石川、茨城、広島の3県の新型コロナウイルス患者のデータを分析して、重症化率や致死率についての報告をおこないました。この報告によると、第7波の感染者数における致死率は60〜70代で0.18%、80代以上で1.69%だったとのことです。

デルタ株が流行していた第5波(2021年7〜11月)の致死率は、60〜70代で1.34%、80代以上で7.92%だったため、オミクロン株の流行に伴い、大幅な減少があったことが分かりました。

また、季節性インフルエンザの致死率は60〜70代で0.19%、80代以上で1.73%であるため、第7波における致死率と大差はありません。

これらは集計方法が異なるため単純比較はできませんが、新型コロナウイルスの感染症法の位置付けを「2類」から「5類」へ引き下げる議論がおこなわれている中、今回のデータは判断材料の1つとなっていくことが考えられます。