給食の黙食緩和 茨城県教委 指針改定、会話認める

12/27(火) 8:00配信
茨城新聞クロスアイ

学校給食の「黙食」を実質的に推奨する形となっていた小中学校など向けの新型コロナウイルス対策ガイドラインについて、茨城県教委は26日までに、国の方針変更を踏まえて改定し、黙食を緩和した。従来の「会話を控える」を「大声を控える」との表現に変え、席を向かい合わせにする際は飛沫(ひまつ)防止の仕切りを使うなどの工夫を求めた。

ガイドラインは2020年5月に策定。給食時の対応は、会話を控える▽座席の間隔を1メートル程度離す▽机を向かい合わせない-などとし、実質的に黙食を推奨する内容だった。

今回の改定で会話について「大声を控える」に変え、給食中の会話を認める形となった。座席の間隔に関する文言は削除した。一方で「座席配置の工夫や適切な換気の確保を講じる」「向かい合う座席にする場合にはパーティション(透明の仕切りなど)を設けるなどの対応を」として、感染防止対策を継続して求める。

政府は今年11月下旬、コロナ対策の基本的対処方針に関し、黙食推奨の記述を削除。文部科学省も、学校給食では適切な対策を取れば「会話は可能」とする通知を出していた。

給食での黙食を巡っては、大井川和彦知事が「子どもがかわいそう。友達と交流する楽しい時間に何年間もやっている」などと発言し、緩和に向けた機運が県内で高まっていた。

県教委保健体育課の学校給食担当者は、大幅な緩和になったとした上で「地域によって感染状況が違う。状況に合った対応をしてもらいたい」と呼びかけている。