欧米で進む脱マスク 航空会社など義務撤廃
新型コロナ

2022年4月23日 0:58

【ロンドン=佐竹実】欧米の航空会社が相次いでマスク着用義務を撤廃している。新型コロナウイルスの重症化率が下がり、各国政府が行動規制を緩和するのに合わせた措置だ。各国は入国規制も緩めて観光客誘致に動いており、外国人を締め出す日本の規制の厳しさが際立っている。

フィンランドの航空大手フィンエアーは25日から、機内でのマスク着用義務を解除する。「ワクチン接種が進んだほか、最近の変異型が軽症であることから多くの国で規制が撤廃されている」ためだ。日本などマスクが必要な国への便では引き続き着用を求めるが、同社は「機内は効率的な空調などによりコロナ感染リスクが低いとみなされている」と指摘した。

英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)やヴァージン・アトランティック航空もすでにマスク着用義務を無くしている。BAのマホニー最高執行責任者(COO)は3月、「着用が義務付けられていない目的地については、乗客の個人の判断を尊重するよう求める」とコメントした。

アメリカン航空など米航空各社は18日、乗客や従業員に求めていたマスク着用義務を撤廃すると発表した。米航空業界団体「エアラインズ・フォー・アメリカ」は3月、「混雑した飲食店や学校、スポーツイベントはマスクなしで集まることが許されているのに、飛行機だけ義務化される理由がない」と政府に働きかけていた。