京都府舞鶴市丸田の国道178号沿いの「ドライブインダルマ」が「レトロ自販機の聖地」として話題を集めている。
1970年代の自動調理販売機が現役で稼働、懐かしの味を求めてファンが訪れる。

71年に開業し、数年後に当時流行だった麺類などの自動調理販売機を導入した。
店主の谷口高康さん(70)は「最初は板前がびっくりしてな。青天のへきれきみたいやった」。

現在はラーメンとうどん計3台、ハンバーガー1台が稼働。
かつて各地にあった同様の自販機は姿を消し、ラーメン自販機は全国で最後の1台という。

部品入手が困難になり、閉店も考えたが、5年ほど前からインターネットで話題になり、遠方から訪れる客が急増。
店の交流ノートには北海道から九州まで全国のファンが「おいしかった」「懐かしい気持ちになれました」とつづる。
谷口さんの妻美津子さん(72)は「誰一人、文句を書く人がいないことが支えです」と喜ぶ。

10年前の台風23号と昨年の台風18号で浸水し自販機も故障したが、修理に製造元の技術者が駆けつけてくれたこともある。
谷口さんは「古い物を大事に、温故知新の気持ちで、やれる限り続けたい」と意気込んでいる。
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