sicks

まさかと思っていた、君のいつまでたっても消えない夢の輪郭線に、たわむれるようにして人差し指をのせ走らせてみれば。思いもよらない構図が生まれ色彩がおどるから。鳴り止まない音楽とまらない思考の渦。

動き出したらとまらない。そうかもしれない。すべてを捨てて忘れて、その目の前の海に飛び込んでしまうかもしれない。愚かさの最たるものだとしても。

無理じゃない不可能じゃない頂きがあることを察知してしまったらこの身を差し出さずにはいられない。君を押し上げて、のぞむ高みに届けたい。それだけが僕の甲斐。

慌ててはいけない、わかってる。けれどとめようもない昂り。それ以外のすべてを見失っているのもわかっているけれども。手の中にないものを欲してしまう性。

その先に何があろうとも。