タイトルなし

りゅうちぇるの自殺を受けて。

榊も僕も死にたがり。
僕はうつのプロ。発作には敵わないけど、うつ程度なら友達。
榊はまだまだひよっこ。鬱に怯えてる。

年々、そしてこの夏は榊がやたらと不安定だった。


別れ話してきたり
ふっかけてきたり
支離滅裂なこと言い始めたり
死にたい死にたい呟いたり
メンヘラ確認を求められたり


ちぇるが死んで

なんで死んだのかね?
どんな思いなんだろうかね?
先越されたって思ったよ
よく実行したよね
とか、すごい会話して。



榊が

やっぱり死にたいみたいで
でもこんなこと簡単に言えないし、言えずにかかえるのもつらいし

感情論にならずに話し、話し合えるのは鮎川だけ、と。

榊には言わなかったけれど
僕は鬱のプロだからね。



死にたいっていうかプッと消えたいよねー、て話だったり。


死んだらみんな考えたり後悔や反省したりするかな?
いや、その瞬間はショックだったり考えたりはするけれど、言うほど他人に興味や関心はないから、そんなに立ち止まってくれたりとかはないよ。
訴えるための自死はあまり意味や効果はないと思う。


唯一思い留まるのはそこだよね。無意味さっていうか。生産性がないことしてもな、的な。そう、引き留めるものって、ごめんね、鮎川じゃないんだよね。

え、そうでしょ。愛とか家族が引き留めるとは限らない。
僕がそのポジションだとは思ってない。


話せるのは鮎川だけ。
こんな話ばっかりする人間でごめん。

子供の時からさ、自分は事故か自殺で死ぬと思ってて、事故ばっかり遭ってるじゃん?
あながち外れてない気がしてさ。
そらに、こいつ死んだらいいのにとか死んじゃいそうって思ってるやつ、大概その通りになるからさ、俺心にデスノートあるんじゃないかなとか思ってるの。

人を見る目があるんだね。

あぁ、そうかもね。ノートじゃなくてね。そういうやつって他の人からも同じように思われてたりするしね。
あとさ、自殺したら迷惑かかるじゃん?嘘でも別れて物理的にでも距離があれば、ショックも幾分和らぐかもしれないし、例えば死に方による瑕疵の問題もかけずにすむかもしれないし、ていうかそもそもそうならない死に方も探したけどね、それでずっと別れ話をちょこちょこしてたわけ。
鮎川は感情的にならず話を聞いてくれるよね。すごいよね。



1時間くらいポツポツ話し続けて、なんとか気分が晴れた様子。

死ぬ気は減ってなさそうだけど
少し紛れたのか、顔が明るかった。
ちぇるにネガティブな勇気をもらったのかな。
それはそれ。


榊の人生。好きなように生きて死んでほしい。それでいい。

タイトルなし

人付き合いとか
話し方とか
そんな本を読むのは
僕が自己表現も雑談もできないから

テンプレートをインプット(インストール)している。


本に書いてある内容なら話してもハズレはないだろう

オリジナリティはそこにはない。


小学生くらいの時は自由に話していたけれど
いつからか、正解を意識して、話せなくなってしまった。
だからテンプレートが必要。
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