pieces

棺の中は、
みんなの、祖母への想い、願い、記憶でいっぱいだった。

好きだったもの
印象的なもの
手紙、たからもの

パズルのピースを組み合わせるように。


さいごは祖母の顔が隠れてしまいそうなほど、ぎっしりと生花をつめた。

それはまるでレリーフのようだった。



パズルのようだったのは
棺の中だけではなかった。

誰かの一言から
きょうだい達のもつ
記憶を繋ぎ合わせることがあった。

姉曰く。妹、弟曰く。

断片を繋いで繋いで
全てがつまびらかになって初めて



「え、それって、もしかして…」



と、わかったことがあった。



胸が締めあげられるような切なさがこみ上げたけれど
誰もがじっと静かに堪えていたから、僕も、静かに受け止めるにとどめた。



おばあちゃん、僕は、そんなおばあちゃんの孫であることを、より誇らしく思います。

僕も、同じくありたい。