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遠吠えの行方







誣告が刺さり項垂れて




気息奄奄




何とも哀しいかな




誰の背中を見ても保身と傲慢と




繰り出す言葉は劔のよう




素手で受け止められる訳もなく




斬って捨てられ




其で尚嬲られる






















頽堕委靡




意味を失い意義を忘れ




指先で示す文字数字の欺瞞の羅列




耀かしさなど既に遥か




本質すらも黒く塗りつぶす


















喪家之狗




吠える声さえ飛ぶ蚊の羽音のようだ




頬を伝う涙を舐めとることも




傷む背中を擦ることも




ひとりでは出来ぬのに













孤影悄然








無力な私はいずれ自身を無くす








秋の夜の長さに溺れて








さてこれから先









ひとりで歩いて行けるか








どうか







水牢の中の酔狼



冷たい水の底に




打ち付けられる程の




痛みを未だ知らず
















喉を通るその冷たさと




腕に絡み付くその卑しさは




限り無く




同じ温度で






















口から放つ




その言葉は




身の丈程の疎ましさが




影を差す

















これから先




何処まで行くのか




若しくは行けるのか


























いずれにせよ




揺蕩うだけなのだから




装飾品を身に纏い




どれだけ着飾っていても




濡れていては色が滲む




























私は私自身を喪失してなお




舌先の味覚さえ失いつつある
























水に溶け込んだそれを




掬う時間があるならば




失って行く感覚がある中で




歯止めがきいていただろう





































全てが乾いた時にはもう








取り返しがつかない








溺れ損ねて








水を吸った衣服を絞り








滴る驕りでまだ喉を潤すのか


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