「唇ガサガサ。ちゃんとまともなもん食ってるの?」
「…作るのめんどいから」
「せめてリップとかさぁ」
「もってるけど…ベタベタするじゃん」
「しょうがないでしょ!つけてあげる。出して」
「…はい」
ぐりぐり
「うー」
「はいおしまい」
「うー(`ε´)」
「キスするときガサガサしてたらやじゃない?」
「…ちゅー嫌いだし」
「えっ」
「えっちも嫌いだし」
「うそ!あんなに感じてるのに!」
「かっ感じてないよ!」
「えー?じゃあ試してみる?」
「やだ。触るなら帰って。…えっち出来ないの嫌なら別れても、いいし」
「別れるとか軽々しく言うなよ。別れたいわけ?」
「…ごめんなさい。…別れたくない。努力はしたいけど、今は努力出来ない」
「…わかった」
そんなわけで発覚したミシェルさんのスキンシップ嫌い。
なんか気持ち悪いってゆうか、別にレイヴンのこと嫌いとかそういうわけじゃないんだけど。
ほんとに触られるのが嫌い。なんかぞわぞわするというか、落ち着かない。
最初の数回は我慢するけど、やっぱり翌日突然熱出たりするのでもう避けたい。
初めてした日も実はレイヴンの知らないところでゲロってる。
そんなこと、努力するしないとかの問題ではないと思うけど、とりあえずレイヴンはユーリに相談する。
「ねーねー青年。ミシェルちゃんて人に触られるの嫌い?」
「なんで?」
「本人がそう言ってたんだけど…」
「おっさんだけじゃね?」
「(゜Д゜)…(´;Д;`)」
「…俺別に触ったりしないからそんなこと言われたことないし」
「そ、そう…」
「変なことしたんじゃねぇの?」
「ノーマルなプレイしかしてない」
「聞いてねー」
でもユーリもそれとなくボディタッチを試みる。
それとなくすり抜けるミシェル。
ガチっぽいなと思うユーリ。ミシェルと話す。
「ミシェル…お前触られんのダメなの?」
「…うん、あんま。レイヴンさんが言ったの?」
「ああ」
「そっか。…ほんとに好きな人だけ不快感なかったりして」
「おっさん泣くぞ」
「うん、冗談だよ」
「…。」
「ほんとに好きなんだけどな…もう嫌いになったかな」
「嫌いになったらわざわざ俺に話してこねぇだろ」
「そうかな…嫌いになってくれたらいっそ楽なんだけど」
「…。」
なんか微妙に気まずくなって、だんだん会う回数も減ってくる。
で、ほんとに不快感のない人がいたりしてね。
両親の付き合いで会社のパーティーにお呼ばれしたときに、少し年上の方からアプローチを受けるミシェル。
強引にダンスに誘われて、手をとられるけど不快感がない。
ちょっと惹かれちゃう。というか嬉しくて。
で、会場から抜け出して、キスされそうになった時にハッとする。何してんだろって。
ごめんなさいするけど許してくれない。
結局キスされちゃう。ぶん殴って帰ってくる。
触られるの嫌いとか、ちょうわがままだなと思いだす。しかも寂しい。
『レイヴンさん』
「おぅ…久しぶり〜」
『うん…あの、会いたいんですけど、いつ暇ですか?』
「いつでも暇よ〜」
『あの、今日とか…』
「今日?!構わないけど…行こうか?」
『…うん』
そんなわけでレイヴンが会いに来てくれる。
「どうしたの?」
ぎゅ
「えっ、ちょ、ミシェルちゃん?!だ、大丈夫なの?」
「…大丈夫じゃない」
「ミシェルちゃん?」
「レイヴンさんが好き。レイヴンさん、…」
「ミシェルちゃん…」
「…ずっとこうしてて」
「う、うん…」ぎゅ
そして小一時間
「ミシェルちゃん…無理しなくていいのよ?おっさんは嬉しいけど…」
「好きだから…」
「…嬉しいね」
「ごめんなさい…」
「何が」
ちゅ
「…ちょ、これ以上は我慢出来ないから…」
「しよう」
「えっ…う、うん」
戸惑いながらも存分に楽しむレイヴン。
ミシェルも気持ちは楽しむ。
「わがままでごめんなさい」
「えっ…別にわがままとかは思ってないけど…」
「…好きなのに、嫌いって言ってごめんなさい…」
「ううん。好きでいてくれるのは嬉しいけど、無理してほしくないし」
「うん…」
それからは積極的にキスしたりスキンシップとる。
「仲直った?」
「まぁね」
「ふーん。よかったじゃん」
「でもさー、
ちょう可愛くなってて!ミシェルちゃんまだ若いし、俺はおっさんだし、俺よりいい男なんてそこら中にいるじゃない?」
「フレンとかな」
「そうそう!ってえっ?フレンちゃん、そうなの?」
「さぁ」
「冗談やめてよね!フレンちゃんとか…」
「フレン君がどうしたの?」
「おまっピンポン鳴らせよ!」
「だって鳴らしたのに出てこないから…ってか鳴ってなかったっぽいよ?壊れてんじゃん?あ、お邪魔します」
「まじかー。ピンポンって壊れるんだー」
「で、フレン君の話?ごめんね、話遮っちゃって」
「お前、フレンのことどう思ってんの?」
「え?いい人?」
「…コレって大丈夫よね?」
「さぁ」
「何?心理テスト的な?」
「聞いただけ」
「なにそれ」
ただ書きたいことだけ書いた。