今回は、天然石のヘマタイトについてお話しします。

ヘマタイトとは「血の石」という意味で、日本では「赤鉄鉱」と呼ばれています。
日本名のとおり、鉄(酸化鉄)系の鉱石です。

たいていは不透明な黒やグレーの色をしていて、白のような銀色のような不思議な光沢を持っているかっこいい石なのですが…
そんな黒い石が、どうして「血」や「赤」の名前を持つのか不思議に思うかもしれませんね。

それは、このヘマタイトを粉にした時の色に答えがあります。

通常は黒っぽいこの石…
砕いて粉末にしたり、割れて断面が見えたりすると、黒ではなく赤い色に見えるのです。

まるで血のように赤いその色から「ヘマタイト」=血の石という名前がつきました。

また、その色からの連想なのか、古代ではこの石を持つと「血が止まりやすくなる」「怪我が治る」と信じられてきたそうです。

さらにそこから転じて、戦の石である…とも考えられていたのだとか。

戦の神マルスの守護石だとも言われ、この石があれば強くなれる!と信じて兜などの装飾に好んで使われていたそうです。
(マルス=マーズ、戦の神の名であるとともに火星のシンボルでもあります。)

戦の石として珍重されてきたヘマタイト。
古くからの風習を受けて、現代では勝負事の石としても知られています。

絶対に負けられないスポーツの試合や、ここ一番の大事なシーンのおまもりとして愛用している方も多いそうです。


最後にお手入れについて。

ヘマタイトは、先に書いたように鉄の石です。

水気の多い場所に放置したり、長時間洗ったりするようなことは極力避けてください。
鉄分が錆びてしまい、ボロボロになってしまうかもしれません…(石の力が弱くなる…などパワーストーン的な意味合いではなく、石の組織的な問題です。物理的に壊れます。)

とにかく水分注意!なので、使ったあとに汗をかいたらやわらかい布でふいていただけると長くお使いいただけると思います。

お気に入りの石が見つかったら、ぜひ大切にお手入れして長くお付き合いくださいね。
よろしくお願いいたしますー