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season3 第4話(3)

解析班の持ち場では―

「チーフ!解析班のメインPCがハッキングされてます!何かのネット配信でしょうか…待機画面になっているんですよー」
矢神が朝倉に大袈裟に言ってる。朝倉はだるそうに画面を見た。


この待機画面…どこかで見たことあるような。なんだっけ。



司令室。朝倉からの通信で解析班のメインPCまでもハッキングされていたと知る、宇崎。

「朝倉、ハッキングにはハッキングだ。この配信元を特定してくれ!場所がわかればいいんだが…。配信開始まで約25分か…」
「神(じん)さんがやっているわよ。解析班を舐めないでよね」



晴斗は急いで自転車を出そうとしたが、恭平に止められた。


「君、どこ行くの?」
「本部だよ。なんか嫌な予感がするから…。胸騒ぎがするんだよ。お兄さん、名前なんていうの?」
「菅谷…菅谷恭平」

「菅谷さん、鼎さんに謝ってよ!鼎さんは許さないかもしれないけど、何もしないよりはマシだから!」


晴斗はそう言うと、自転車を飛ばし本部へと向かった。

残された恭平は呆然としている。高校生に言われるなんて。それにしてもあの少年、何者なんだろうか…。隊員だって言ってたな。


「何もしないよりはマシ」…か。



そんななんとも言えない空気の司令室に北川が到着。彩音も宇崎に呼ばれて司令室に来た。

「彩音、鼎の側にいてやりな。この配信は本部の危機かもしれないからね」
「だから私を司令室に呼んだんですか」

「北川、お前なんで本部にいるの?」
「長官からの命で本部へ行けと言われたんですよ。おそらくこのネット配信が引き金となって本部が危機になるかもしれないからと、長官が俺をこっちに寄越したわけ」


「北川はストッパー的な役目か」
宇崎は司令室を見渡した。鼎に強く関わりのある人間だけが見事に揃っている。…晴斗以外は。

宇崎はサブモニターを見た。晴斗が本部に向かってる!?めちゃくちゃ自転車飛ばしてるんだが!?



解析班では。

「神さん、まだかかりそう?特定出来る?」
「これは厄介だなー。足がつかないようにしてやがる…。徹底的にだ」

「配信開始まで残り15分だよ。…ヤバいって」
「俺達解析班は解析班の任務をやることが使命だろうが!特定を急ぐ。なにがなんでもね」


あんなにも燃えてる神さん、初めて見た。元ハッカーのプライドが許さないのだろうか…。



配信開始まで残り5分。晴斗は急ぐ。胸騒ぎが止まらない。ざわざわする。

本部までこんなに遠かったけ?異様に遠く感じる…。通り慣れた道なのに。


配信までカウントダウンが迫っている。司令室では全員がメインモニターを見つめていた。

そして、カウントダウンは0を示した。ネット配信スタート。
画面に出てきたのはかわいらしい2次元のイラストの女性だった。鼎はビクッとする。


「イーディス…」


配信が始まるや、コメント欄には次々とコメントが書き込まれていく。リアルタイムで。

《ようこそ天国地獄チャンネルへ。初めましての人もいるよね。私は復讐代行をやっております、イーディスでーす♪
今回はね〜、ゼルフェノアのある人について暗部を暴こうと思うの。その人の正体、知りたくない?私、知っちゃったんだ。あはは》


「なんなんだよこれ…」
御堂はイーディスのやり方に半ばイラッとしている。

こいつが鼎と因縁があるとかいう、復讐代行の「イーディス」か…。


《みんなも気になっているんじゃないかな〜。『仮面の司令補佐』こと、紀柳院鼎について
あの仮面の下、知りたいでしょ?正体気になってる人いるよね?暴いちゃいまーす♪》

コメント欄はイーディスファンらしき信者のものと、ゼルフェノアを支持するコメントで割れている状態。


配信は進んでいく。

《あのね。紀柳院鼎について暴くことは2つあるんだ〜。1つは『紀柳院鼎』という名前について。
名前を変えていたのよ。本名は『都筑悠真』。13年前に怪人による連続放火事件あったの覚えてる〜?その中で都筑家が犠牲になったんだけど、娘は生存していたんだな〜。
当時のゼルフェノアは都筑悠真を怪人から匿うために、彼女は名前を変えたとかなんとかで。

…ちなみに紀柳院鼎が公表した仮面の理由は本当よ♪
全身火傷と顔の大火傷は事実なの
だから仮面姿なわけ。顔の火傷の跡がひどいから人前では素顔になんてなれないの。可哀想だよね…》


「イーディスのやつ…言いたい放題言いやがって…!」
御堂はイライラしている。
確かにこれは事実だが、鼎の本名が暴かれたのはかなりマズイ状況。


《もう1つ、彼女について暴くわね。
実は彼女、私と同じ復讐代行をしていた時期があったんだ〜。当時の鼎を知ってるよ。今よりもかなり尖っていたわ。
復讐に取り憑かれていたんだもの♪

ねぇ…みんな。この女についてどう思う?司令補佐をやる資格…ないでしょ?
ゼルフェノアにはまだ暗部があるんだけど、気が向いたらまた配信するね

最後にアンケートを取ろうと思いまーす♪紀柳院司令補佐は補佐の資格があるかないか。
yesかnoで答えてね。制限時間は1時間。これで審判が下るわよ…鼎さん。いや、悠真さんか。ふふふ…。では、1時間後に会いましょう〜》


配信は待機画面になった。


コメント欄がものすごいことになっている。イーディス支持派が圧倒的に増えたのだ。
逆にゼルフェノアに対しては「情報開示しろ」とか鼎に対する誹謗中傷が書かれる状態にまで発展。「素顔を見せろ!」というコメントは鼎からしたらかなり精神的に来ているらしい。



「おい、鼎…大丈夫か?お前…座った方がいいよ…」

御堂は鼎を椅子に座らせる。明らかに彼女は気力を失っていた。
イーディスによる暴露で一気にメンタルを削られていた。


「和希…本名が世間にバラされた…。マズイことになった…。ゼルフェノアは悪くない。私を庇っていたのだから…」

鼎の声が震えている。当時、鼎を匿った北川はイーディスに怒りを覚えた。

「紀柳院は悪くない。これは俺が判断したことだ。
駒澤。紀柳院の様子を見てやって欲しい」
「診てますよ。鼎…本名よりも、復讐代行していたことがすっぱ抜かれたのはかなりヤバいよ…。でも事実なんだよね…」


「………事実だ…」

「鼎…お前…組織辞めるとは言うなよな。今辞めたら人との繋がりがなくなるぞ?
お前の居場所はここなんだろ?ここしかないんだろ!?」

御堂はなんとか話しかける。鼎はうなずいた。精神的に相当やられている。


待機画面ではアンケートグラフが表示されていた。拮抗状態が続いている。



畝黒(うねぐろ)コーポレーションのある一室。イーディスは楽しそうだ。


「グレア、コメント欄がものすごいことになってるわ〜。私を支持するコメントが増えてる♪しかも投げ銭まで。
あの女を失墜させるには公開処刑がお似合いだったようね。どこまで落ちぶれるかしら」
「そこまでしてまでやりますか…。やりすぎなのでは?」

「これは私の復讐でもあるのよ。ゼルフェノアと鼎に対してのね」



晴斗はようやく本部へ到着した。

「鼎さんっ!!」
晴斗は気力を失った鼎の姿を見る。あの配信を見たんだ…鼎さんは…。


「晴斗…お前なんで大事な時に限って遅いんだよ…。お前も鼎の理解者だ。よりによって敵の矛先が鼎に向けられてしまったんだよ…。公開処刑という、最悪な形でな」


「和希…少し黙っていてくれないか…。これは私の問題だ。私とイーディスの問題でもある。
ほとぼりが冷めたら記者会見でもするしかないだろうね」


「お前…多数の人間前にするとパニック起こすんじゃなかったか!?発表の場とかでしょっちゅうパニック症になってただろうが…。あの公表の時もヤバかっただろうに」
「鼎は昔から苦手だっただろ。無理はすんな」

「梓…なんでそこまでしてまで」
「別に庇っているわけじゃねーよ。あんたの因縁の相手とはきっちり決着つけなさいな。ほとぼりが冷めてからにしろよ」


「敵勢力は鼎をターゲットしたことを利用して、別の計画を進めているはずだ。イーディスもそれに絡んでいるに違いない」
「室長…私は一体どうしたらいいんだ…。わからない…」


「事実なら認めるしかないんじゃないか?今すぐはやめておけ。敵の思うつぼだぞ。
…お前のメンタルが非常に心配だ…。北川はお前のことを思って事件後、ゼルフェノアに匿ったんだ。名前を変えたのも北川の助言があったからだろう?全ては鼎、お前を守るために組織がしたことなんだよ。鼎は悪くない」


「しかし…復讐代行は……」

「お前がこの組織に入った真意、知ってたよ。和希が教えてくれた。
あの当時の鼎は荒れていたもんな。身体に火傷のダメージあるのに、必死に戦おうとしていてさ。こっちは大変だったんだぞ…。
復讐代行はキッパリ辞めているでしょ。それを市民に伝えなさい。今はそんな気持ちなんて微塵もありませんよとね。復讐と決別しましたよと」


「鼎、俺が守ってやるから…。周りが敵だらけになっても守り抜いてやる…!」

御堂は鼎を抱きしめていた。鼎の手が震える。


「和希…」
「お前はひとりじゃねぇんだぞ。周りを見てみろ。お前の理解者がこれだけいるんだ」

「鼎、あたしらに任せな。イーディスなんかよりも、あんたについてはあたしらの方がわかっているからね。うわべだけの付き合いのやつに言われたくないっつーの。あれはビジネス上の付き合いだったんだろ?」


「ビジネス上というよりは、同業者というだけだった」
「同業者ぁ?今は関係ないんだろ。だったらイーディス相手には強く出ろ。
市民相手の場合は言動ひとつで燃料投下しかねないから慎重にな」


梓のアドバイスは的確だ。

昔から梓からは色々とアドバイスされてたな…。



コメント欄は真っ二つになっている。初めはイーディス支持派が多かったのに何があった。

それはある書き込みが転機だった。それは恭平が書いたもの。


『紀柳院司令補佐は不器用な人なんです。コミュニケーションも難しくて、彼女に人前で素顔を見せろとは酷すぎます。これらのことも事実かもしれないですが、僕は彼女を支持します。だから辞めないで欲しい』

その後のコメントではお前に何がわかるんだ!と叩かれていたのだが→恭平は素直に書いた。

『僕は司令補佐本人と2回ほど、会話をしました。復讐の欠片もない人でした。見た目だけで判断するのは良くないですよ!?
彼女は仮面の下で悩み、苦しんでいるかもしれないのに』


まるでポエムのような書き込みになってしまったが、恭平からしたら鼎について広めたかった。


『僕は補佐を傷つけてしまいました。何気ない会話の中で。謝りたいのですが、許してくれないと思います。こんな市民もいるんですよ』



鼎は恭平の一連の書き込みを見て、心当たりがあったらしい。

「この書き込み…あの青年のかな…」
晴斗も確認している。
「解析班に聞いてみたら?特定出来るはずだよ」


解析班…。


season3 第4話(2)

「………錦裏さん、兄貴に伝えましたけど…これでいいんだよね!?」

柚希は錦裏に迫った。つい先ほど、柚希は兄の和希に連絡したばかり。ぼやけた内容だが、兄貴には伝わると感じていた。


「紀柳院が危ないってことが伝わってなきゃおかしいだろ?和希はやってくれるはずだよ」



ゼルフェノア本部・演習場。本部上空にヘリコプター1機が飛んでいた。その中には操縦士とDr.グレアが搭乗している。
グレアはイーディスのネット配信開始時間までの間、戦闘員クラスのマキナを演習場にばらまくことにしていた。


グレアは密かに、戦闘員クラスの機械生命体であるマキナをも開発していたのである。
メインの強化したマキナは残り2体だが、まだ出す気はない。


イーディスから通信が入った。

「ネット配信開始までまだ時間があるから、マキナを圧縮したカプセルを本部演習場にばらまいたら?
いい暇潰しになるんじゃないの?あなたは戦闘員マキナの実力を見れるわけだし?」
「イーディス、君は抜かりないな。なんで戦闘員マキナ開発してたの知ってたの」

「隠さなくてもいいんだよ〜?役に立つから作っていたんでしょう?戦闘員とはいえ、機械生命体には代わりないからね♪」



ゼルフェノア本部・司令室では。鼎がメインモニターの異変に気づく。


「室長、メインモニターがジャックされてるぞ!PCも一部ハッキングされてる…」
「ジャックされてるって!?」


宇崎は慌ててメインモニターを見た。動画配信サイトのとあるチャンネルの待機画面に変わっていた。
サブモニターは通常通りに稼働している。ハッキングされた!?

画面にはテロップで「配信開始まで残り120分」とある。数字は刻々と減り続けていた。配信開始までカウントダウンしている。
そのチャンネルはイーディスのものだったが、チャンネル名のせいか鼎達はまだ気づいていない。



演習場では上空から何かが降ってきたことに仁科が気づく。
彼は新人隊員達を一時待機させた。

「そのカプセルに触っちゃダメだからね。落ちてきたカプセルの数を教えて欲しい」


新人隊員達は上空から落下した手のひらサイズのカプセルの数を報告。

「5つか…。ちょっと離れていてくれ」


この時点でヘリは本部周辺から離れている。



司令室に仁科から通信が。


「怪しいカプセルが空から降ってきた!?場所はどこなんだ!?」
「司令、演習場です」
仁科は淡々と答える。

「演習場!?新人隊員達は無事か!?」
「避難させてます」


通信の背後から新人隊員達の悲鳴が聞こえた。仁科は状況把握する。
「室長、状況が変わりました。マキナと思われる怪人が5体、出現しています」


「マキナ5体だと!?新人隊員で戦える人間は?」
「吾妻と氷見がいますよ」

「鼎、カメラを演習場に向けて操作してくれ」
「了解した」



演習場――


「吾妻・氷見。初任務だよ。敵は機械生命体だが戦闘員クラス。俺も一緒に戦うから心配するな」
「仁科副隊長、実戦っていきなり来るもんなんですね」

氷見はやっぱり冷静。吾妻は早速ライフル銃を構えた。
吾妻と氷見は新人隊員とは思えないほどの戦闘スキルを持っていた。元自衛官と元警察官であるこの2人は体術にも長けている。


吾妻はライフル銃で撃たないで怪人を殴っていた。周りに他の新人隊員がいるのもある。
とにかく吾妻は肉弾戦が得意で、武器の使い方も臨機応変にする人。

一方の氷見は銃を一切使わず、対怪人用の短剣でビシバシと攻めていく。
この対怪人用短剣は隊員の標準装備のもの。


仁科はというと銃と短剣、同時に使っていた。

「戦闘員にしてはしつこいな〜」



司令室ではサブモニターで演習場の戦闘を見ている。


「このマキナ、戦闘員か?なんかショボいよね。装甲とかが」
宇崎、バッサリと切り捨てる。


「吾妻と氷見の2人…本当に新人か!?強くないか!?」

「鼎〜、そんなにも驚くなよ〜。元自衛官と元警察官だぞあの2人は。
吾妻は柔道黒帯だし、氷見は空手の達人だ。鍛えていたから強いの」

「…あれは八尾か!?」
鼎は八尾も戦闘に加わったところをモニター越しに目撃する。


「八尾のやつ…何考えてんだよ…!まだ戦闘するには早いのに…」
宇崎、若干イラッ。



その頃の演習場。八尾が突如戦闘員マキナと格闘していた。
これには仁科も止めにかかる。

「八尾にはまだ早い!お前はひっこんでろ!」
「嫌だっ!紀柳院司令補佐が見ているんでしょ!?私だって強くなりたいんです!!そのために入ったんだから…戦わせてよ」


八尾は晴斗と似たようなタイプだった。やり方はめちゃくちゃだが、筋を通すタイプ。


そこに氷見がアシストした。

「八尾さん、一緒に倒しましょ。あなたにも出来るはず。目標があるんだろ?」
「ありますよ…。司令補佐に認められたいんです!!そんで立派な隊員になってやるって!!」


八尾はいきなりグーパンチで戦闘員マキナに喰らわせた。八尾のパンチは意外と強い。かなり力が入ってる。

これは彼女の覚悟を意味していた。ただのファンで入ったわけじゃない。推しのためなら…!尊敬する司令補佐のためなら少しでも近づきたい!!


八尾はさらに回し蹴りやローキック、銃でガンガンぶん殴り戦闘員マキナを撃破。
やり方はめちゃくちゃだが、怪人を倒しているあたり…彼女は本気。


吾妻と仁科も八尾に触発されたようだった。

「うかうかしてられないね。一気に片付けようか、吾妻・氷見。八尾は本気だよ?」
「副隊長、なんでそんなに余裕なんですか」

吾妻も話ながら攻撃しているのだが。
氷見は肉弾戦だけで2体撃破。吾妻も対抗心で残り2体をまとめて撃破した。


仁科はダメージを与えただけで、とどめを刺したのは彼ら3人だ。


「3人とも初任務、お疲れ様。八尾はすごいな〜。君は伸びるぞ。
モニターの向こうには紀柳院司令補佐がいるから、通信してみたら?」
仁科はいつもの温厚な彼に戻る。

「えっ!?いいんですか!?」


八尾、自分で怪人を倒した自覚がない模様。


「き…ききき紀柳院司令補佐、私…怪人倒しましたっ!怖かったけど…やったよ!!」
司令室の鼎は八尾の嬉しそうな声を聞き、こう返した。

「こんなところにダークホースがいたなんてな」


だ…ダークホース!?


八尾、鼎と話せて嬉しんだがパニクっているんだかわけがわからない状態。



都内某所。一般市民の恭平は、街頭の巨大モニターが何者かによってジャックされているのを見た。
他の市民達もなんだなんだとざわめきを見せている。


「なんだあれ?」


「配信開始まで残り63分」とテロップがカウントダウンされているだけで、画面の背景は不気味なカラーリングをしていた。黒と赤のマーブル模様の背景でテロップの文字は白い。



Dr.グレアは演習場に戦闘員マキナをばらまいて時間潰しをしている間に、街頭の目立つ巨大モニターをハッキングしていた。


「イーディス、モニターのハッキング完了しましたよ」
「ありがとグレア〜。感謝してるよ〜」

「人使い荒いのが解せないですが、まぁいいでしょう」
「何か言った〜?」

「言ってませんよ」



鼎達はジャックされたメインモニターを見る。配信って一体なんなんだ!?


宇崎は研究室から急いで戻ってきた。

「研究室のメインPCもジャックされてる。支部とゼノクにも確認したが、司令室のメインモニターがハッキングされたと報告が上がった」
「本部以外もハッキングされてんの!?」

用心棒の梓、思わず言っちゃってる。



少しの間、外出していた御堂は急いで帰ってきた。司令室になだれ込む。


「おいっ!街の街頭モニターあるだろ!?あのデカイモニター。
そのモニターもハッキングされてたぞ…。市民は画面に釘付けになっていやがった」
「街頭モニターまでハッキングとか規模大きいよ!?一体何が始まるのよ…」


梓は呟く。しかしこの赤と黒のマーブル模様の背景と白い字幕…どこかで見たことあるんだよなー。
この気味悪い感じ…。思い出せ、思い出すんだ琴浦梓。

カウントダウンは残り1時間を切っていた。
よく見ると画面の下にはこんなことが書いてあった。


『私は暗部を暴く復讐代行です』


復讐代行…?



鼎もこの画面下側の文章にようやく気づいた。

「これは…イーディス…?これから何をする気なんだ!?…怖い……」


配信開始のカウントダウンはだんだん短くなっていく。


御堂は柚希からの電話を思い出した。
『何があっても鼎さんを守ってね』ってまさか…。イーディス絡みのことなのか!?


あの電話は柚希自身じゃなくて、錦裏先輩が伝えたくて柚希に言わせた可能性もある。


御堂は自然と鼎の隣に移動していた。
「俺がいるからそう、不安になるなよ。彩音や梓、晴斗もいるんだ。
お前に因縁があるやつが何してくるかわからないけど、側にいるから」
御堂は鼎の手を優しく握った。

「…ありがとう」



晴斗はしれっと本部を出て、街中へと繰り出していた。彼は高校生、遊びたいお年頃だ。
そんな晴斗も街頭モニターの異常に気づく。

「…なんだこれ。『配信開始まで残り40分』って…何が始まるんだ?
てかこれ…ハッキングされてんじゃん…。誰がやったんだよ…」


近くには恭平がいた。

「君、ゼルフェノアの関係者?」
「そうだけど?学生隊員ってやつですが」


学生隊員なんてあるんだ…。恭平は初めて知る。


「仮面の司令補佐…元気かなって。俺…数ヶ月前に彼女に嫌な思いをさせてしまって…謝りたいけど無理だよね」

「もしかして鼎さんが言ってた『失礼極まりない一般市民』って…お兄さんのこと!?
正体ずっと探っていたんでしょ!?やめたげてよ!鼎さん…あれからものすごく傷ついてたんだから」


恭平は晴斗の剣幕に怖じけづいた。高校生とはいえ、隊員だから平然としているなぁ。
司令補佐のことを「鼎さん」と呼んでるあたり、親しいんだろうか…。



そうこうしているうちにカウントダウンは進んでいく。
ネット配信開始まで残り30分を切っていた。


今回のスーパーヒーロータイム

話題:ひとりごと
ギーツ、惰性で観てしまいましたがタイクーン消されるとかないわー…。
キングオージャー、次回はオオクワガタオージャー登場ですかい。



ギーツ31話。天国と地獄ゲーム。
市民を巻き込んでのジャマトグランプリ最終戦。選択した色を間違うと地獄行きって非情な上に容赦ねぇ〜。

あの巨大な邪神が創成の女神の模造って大智が言ってたが。
ベロバが天国と地獄ゲームはデザグラの縮図って…そういう意味だったんか。


創成の女神について英寿がニラムに問い正すシーンがありましたが、やっぱり教えないんだな。
ジャマトサイドが悪なのか、デザグラ運営が悪なのかわからなくなってきた…。

ベロバはデザグラについて、真実を言ってるだけだからな〜。ジャマグラの内容はあれだが、言ってることはまともなんだよな〜ベロバ様。
デザグラシステム、たくさんの犠牲者の幸せからたった1人の勝者の幸せ=世界を作り変える力ってとんでもなく理不尽すぎないか?


今回ばかりは景和に同情しましたよ。景和の両親はジャマトに殺されているからね。
そりゃ景和が英寿を突き放したくのもわかる。


英寿は本来生まれてはいけない存在という、ニラムの言葉も衝撃的だが。
ギーツはタブーみたいな存在かね。
ミツメは未来人だから、あり得ないってことだよな…英寿が生まれるの。


今回は大智がビジョンドライバーを介して見た記憶で、英寿と景和に創成の女神について言ったことで→景和にもそれが明るみになったわけだが、景和の立場を考えるとそりゃ英寿に反抗したくもなるよなと。

主人公が得体の知れない、いるはずのない存在ってことになるんだよね?なんか嫌だなー。


しかも後半は因縁のバッファとのバトルだが、ごめんギーツ…あんたの戦い説得力ないわ。なにこの共感出来ない主人公。読めないキャラ以前の問題だった。


前半からのタイクーンの戦闘はめちゃめちゃ説得力があっただけに(姉ちゃんや市民守る展開とか)、今バッファサイドについてる自分がおる。バッファサイドというか、ジャマトサイドですね。

タイクーンがバッファに消される展開容赦ねぇー。突き落とすのはバッファらしいけどさ。
前回はナーゴの真実をベロバに暴かれてナーゴは戦意喪失してるし。


英寿は自分の出自についてさらに知らされたのに、反応がものすごく薄いのが気になった。リアクション、薄すぎません?
景和はジャマトに両親殺されてるからか、小さな幸せをゲームの犠牲にされて英寿もとい、創成の女神に対してキレるのはわかるんだ。


次回、ギーツvsバッファ決着みたいだが。ニラム、変身してたカットがあったような…。
ギーツが創成の女神の正体が母親のミツメだと察してたから、何らかの形でアクセスする?


ビジョンドライバー2つないとあの空間にアクセス出来ないシステムだが、どうやってアクセスするんだ?

ニラムがビジョンドライバーを取り返せばいいとチラミに言ってたあたり、ベロバから奪還すんのか?
ベロバ、ビジョンドライバーなしの元の自分のドライバーでも巨大化するから、強いぞあいつは…。ベロバ退場フラグが立つんだろうか…。


それよか、アルキメデルがジャマトを愛しすぎて自分を養分にしてまでジャマトを回復させた描写、グロいな〜。あれでもマイルドな方だけどさ。だから脱落者のIDコアを発掘してたんか。
終盤ではアルキメデル自身が喰われましたが、こいつ喜んでるし…?たまたま目撃した大智、ショッキングすぎるだろ…。


ジャマトはアルキメデルの姿になったあたり、波乱の予感。アルキメデルはジャマトが支配する世界を望んでるから、自分を犠牲にするタイプなのかって怖っ。

ベロバはアルキメデルのことを「ジャマトに対してはピュアすぎるから」と言ってたが、ピュアの領域超えてますよ…?完全にイカれてるって。



キングオージャー7話。ゴッドスコーピオン絡みの話ですね。ヒメノ回でもありましたが。


キングオージャーがゴッドスコーピオンによって破壊されて修理することになったけど、ンゴソパvsイシャバーナの国別修理合戦になってたのはちょっとコミカルでしたな。

ヤンマとヒメノの好感度が上がったよ〜。総長、口悪いけどいい奴すぎる。ヒメノはヒメノでわがままだが、過去が悲惨だな…。何者かによって両親殺されてたの!?しかも毒殺。


ヒメノがゴッドスコーピオンにこだわり持つ理由が判明し、ヤンマが「シュゴットは機械だ。命令した奴が悪い」とバッサリ言うとこなんかカッケー。

それで後半、サソリーヌに話掛けてたんだな。ゴッドスコーピオンの意思を知ったヒメノが搭乗するシーン、熱い。


2人が戦闘中、部下や仲間達が国の垣根を越えて協力するシーン、なんか和んだ。シオカラとセバスチャン意外といい感じ?


前半ではラクレスによってギラが反逆者にされてましたが、ラクレスは民衆の支持を完全に自分に向けたわけだな。前回からかなり政治色が強いシュゴッダム…。

ギラのあの誤解を招く台詞のせいで、民衆に恐れられてるし…。あれ、なんとかならないのか。


なんだかんだギラはヤンマとヒメノを仲間にしたようだが、ヤンマがギラを殴るシーンで空振りした総長…ちょっとカッコ悪い。

ヤンマ…ギラに言われて言葉がどもっていましたが、優しくされてどぎまぎしてたんだろうか…。なんか可愛い。

ヒメノは小芝居してたけど、ギラを仲間認定していたな。


前半でカグラギとリタがラクレスの元に来た意図が終盤で判明?したけど、ギラvsラクレス決闘裁判って。


次回、オオクワガタオージャー出る。追加戦士枠じゃなさそうだが、オオクワガタオージャー…シルバーなんだな。
金色のオージャガリバーってのが。

ラクレスのシュゴットは黒いクワガタってのがな。オオクワガタモチーフだよね、ラクレスのシュゴット…。
ギラのシュゴットはミヤマクワガタモチーフみたいだが。


ヒメノとヤンマの好感度が上がった回すぎ。
カグラギとリタもキャラ掘り下げ来ないかな〜。これからか。まだ序盤だもの。


裁判長の演者、パッと見あの衣装のせいか男か女かわかりにくかったんですが、クレジットをよーく見たら女性だった。

コミュ障キャラなせいか、ちょっとわかりにくい裁判長…。
自室のシーンでは明らかに顔出してるから女性だとはわかるけど、人前だとあの襟でほとんど顔見えないからミステリアスな感じに…。人前ではあんま顔見せたくないんだろうなぁー。


キングオージャーの変身音、めちゃめちゃ好きです。
変身が「王鎧武装」という名称もカッコいい。

個人的には肩マントヒラヒラのアクションがたまらんとです。肩マントヒラヒラ&剣戟アクションだからな〜。演出気合い入りすぎだろ。


なんとなく気になったのはギラとカグラギの赤いフェイスペイント。
兄のラクレスにはフェイスペイントないけど、ギラのはなんか意味あるのかな…。ただのメイク?

カグラギはキャラがキャラなんで、フェイスペイントはかぶき者のイメージなんだろうなと。


今さら知りましたが、リタってオッドアイだったんだ。人前では鬼太郎よろしく、常に片目だけ出ているスタイルだからか(片目は襟で隠れているもんな)気づかなかったよ。

見た目も癖が強いキングオージャー…。ドンブラには及んでないけど。ヒメノとヤンマはまだまともな方では…。今のところ。
ドンブラは戦闘パートですらカオスだったんで(ドラマパートはもっとカオスだよ)、戦闘パートや世界観だけならキングオージャーはまだわかりやすい方。


キングオージャーはファンタジー戦隊だってわかるじゃないか。ドンブラは桃太郎モチーフってこと以外はカオスすぎてな…。



ニチアサ繋がりで。ひろプリ、ウィング回だったけど変身バンクがあざといってか単純に可愛い。
男子キュアありですわ。変身後が王子様みたいなコスチュームなせいか、違和感ないのもあるのかな〜と。

変身後のウィングは髪の毛が鳥の羽みたいになってたり、裾がかなり鳥意識してるよね。
髪の毛が一部長く伸びるのは鳥の尾羽イメージなのかな?ウィングは空飛べるからそれもあるのかと。


キュアウィング、変身前後のギャップありすぎ。

キュアプリズムはあんま変わってない気が…。
髪型あんま変わってないよね。髪の毛は伸びてますが。キュアプリズムの髪の毛のハートの部分、あれ一体どうなってんだよ問題。もみあげのハートはどういう構造なんだろうか…。

…突っ込んだらダメ?


あげはって18歳という設定みたいだが、高3プリキュアになるんだろうか…。高校卒業してる?そこらへんどうなんだ?就活している描写はあったけど。

今までプリキュアで自動車運転するメインキャラはいなかっただけに、キュアバタフライはどうなるんだが…。
あと、敵サイドにようやく動きがありましたな。ラスボスは女性っぽいですな〜。


雨ザーザー

話題:おはようございます。
昨日の拍手10個ありがとうございます。昨夜から雨です。雨で憂鬱です。



ニチアサ、キングオージャーの脚本家が見たことない名前ばかりなんですが。戦隊初なんだろうか…。

ギーツは惰性で観そう。


気になってる春ドラマのDr.チョコレート、原作・脚本が秋元康だと知り、秋豚なら見ないかも…となってます。とりあえず1話だけは見るが。
秋元康自体が嫌いなせいもある。予告見たら、思いっきり闇医療エンターテイメントじゃねぇかよ!

10歳の少女が天才外科医という設定は斬新だけどさ…。



昨夜、シン・仮面ライダーの番組観ませんでした。やっぱり興味ない。


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