「シャマル先生ー」

「〇〇か。毎回こいつの見舞いごくろー」

〇〇は、夕方になるとこうして天使の落とし物(〇〇が白い子猫に呼ぶ名。本人は、趣味でよぶ。)を見に行く。

「この子猫まだ目が開かないの?」

「〇〇ちゃん焦んなって心臓は、動いているし意識が戻るまで寝ているだけだ」

シャマルは、〇〇をくしゃくしゃに髪を撫でまわした。そんなに子猫が気になるのか。

「もうすぐ夕飯の時間じゃねぇか。子猫は、俺が見るから〇〇ちゃんは 夕飯たべな」

「ハーイ」
パタパタと部屋を出る。

俺目当てじゃなく白い子猫目当てに来るなんて。ある意味白い子猫が羨ましい。

「〇〇。どうしたご飯に手をつけてないじゃないか。」

孫が食べる量が少ないことに尋ねる祖父。彼なら言ってみようかな。

「おじいちゃんあのね。この間山本と次郎で朝の散歩していたの。そしたら次郎が急に吠えて白い子猫を見つけたの。」

「珍しいな。次郎は、おとなしいから滅多に吠えないのに」

「拾ってきたの」

「?!」

「シャマル先生に診てもらっているよ。白くてふわふわしていて綺麗な子猫なんだよ」

嬉しそうに話す孫にくすっとした。

「ねぇ。おじいちゃん一緒に買い物に行かない?」

「いいよ今休みだし、明日街に行こう」

「うん」
やった。おじいちゃんはボンゴレのボスだから色々忙しくて屋敷にいないことが多い。明日買い物に行けるのが嬉しいなぁ そう思っていたら、自然に頬が緩くなっていた。笑っていることにしばらく気づいた。