妹のプルフを奪った見えない敵を捕まえたいシノノメと双子のカンナとイリース聖王国を守りたい青年組は協力することになった。
それにはお互い名前を呼び合うことから始めようと自己紹介を始めた。
「俺はイーリス自警団団長のクロム。んでこっちのちんまいのは妹のリズだ。」
「ちんまい言うなー!あたしリズ覚えてよね。」
「んでこっちの大きいのは副団長のフレデリク。」
「以後お見知りおきを。」
「スズカゼ?」
「いえフレデリクです。お嬢様。」
「声が似ていたから。自分のことスズカゼって言ってみて。」
「スズカゼ」
「わー。スズカゼがいるみたいー。いたっ。」
シノノメが妹の頭を小突いた。
「コラ!カナ、フレデリクをからかうな。俺は「シノノメ!」母さん!」
父と母。ついでにジョーカーがシノノメの方へ走ってきた。
「お母さんどうして異界に?」
「その言葉をそっくり返します。シノノメもどうしてお母さんの通った門に行かないで異界に来れたのです?それにカナ魔女にクラスチェンジまで。」
「えっと‥‥お母さんこれには‥その」
カナがシノノメの足の後ろに隠れた。
「シノノメ。」
「おぅ。俺の名前だ。背中におんぶしているのは弟のカンナ。足に隠れているのはカンナの双子の妹カナだ。」
「親子じゃないのか!?」
「よく親子と間違われることが多いが違う。双子は俺の弟と妹だ。」
「そうなの?じゃそっちの女の人がシノノメさんのお母さん?」
「あぁそうだ。」
話が早くて助かるぜリズ!心の中で親指をたってるシノノメがいた。
「三人の子供の母親には見えないな。本当にシノノメの母親か?」
「余計な詮索は大きなお世話だ。」
「うぉ。」
リョウマに睨み付けられたクロムは間抜けな声を出した。
「お父さんダメだよ。クロムさんを睨んじゃ。」
「お父さんクロムさんに自己紹介しないと見えない敵を探しに行けないよ。」
幼い息子と娘に言われリョウマはハッとした。
「赤い鎧を着た大男は父のリョウマ。母のカムイに。身綺麗な男が母の従者のジョーカーだ。」
「おぃ。シノノメ。」
「時間がないだ。早めに自己紹介を切り上げないと見‥‥手癖の悪い猿が悪さをし始めるぞ。クロムさん案内頼めるか?」
「あぁ。」
「ぎゃああ!」
「はっ!悲鳴はこっちからだ。俺についてこい。」
「おぅよ!」
クロム組が駆け出したのに続きシノノメと弟も妹も駆け出した。ついでに両親とジョーカーも。
区切り。