赤ん坊のジークベルドに蓄えた立派な髭を抜き取られたガロン王の心境

 『わしの自慢の髭が!』

それを見ていた四人の心境。

『天命が決まったな。ガロン様に処刑決定だ。』

『あの赤ん坊は何です?お祖父様に対して礼儀がなっていないじゃないですか!恥さらしです!』

『‥‥!?』

マークスがガロンの前にくると

「ジークベルド。お祖父様の髭を返しなさい。」

マークスが近くに来てくれたことに安心したのか。

「あー。あー。」

ジークベルドは笑ってマークスに手を伸ばした。手をパーにしたのでガロン王の髭が床の下に落ちていた。

「あー。あー。」

「あの父上。そろそろジークベルドにご飯を食べさせる時間なので返してもらってもいいですか。」

「‥‥」

「‥父上?」

「あーぅーぅー。きゃきゃ。」

ガロンの腕からジークベルド奪いとって抱き抱えた。

ガロンに抱き抱えた時よりもジークベルドの機嫌がよかった。そのまま玉座から北の城塞に帰ろうと足を進めた。

「ゲハハハハ。あの暗夜第一王子マークスが「あのパパ。ミルクの時間なので僕とカムイ姫の子供を返してぇ」ってよー。」

「お待ちください。マークス様恥知らずの赤ん坊をこれからどうするおつもりです。」

玉座の階段を降りようとしたらガンズが罵り。マクベスがマークスの前に立ちはだかった。

「育ってる。」

「なりません!マークス様今は、戦争中です!さらにご自分に負担かけることをしてどうするのです!?」

「マクベス。お前は、暗夜王国一の軍師だろう。ならこの赤ン坊の身元を探せるか?」

「なぜそのような話を振るのです。ただでさえ混乱している真っ只中に赤ン坊の身元がわかるわけないじゃないですか!」

「私の部下と兵士は、探してくれたぞ。軍師のお前がやらない配慮を全てな。だが赤ン坊の身元も親類も知らない。というよりも存在していない。」

「はぁ?だからご自分で育ってたいと。」

「そうだ。なぁジークベルト」

「たーぁい。」

区切り。