いきなり。スクアーロのお話し更新。とその前に説明。

タイトルは、「鮫の子育て奮闘記」スクアーロがひょんなことから娘を育てることになったお話し。

スクアーロの娘の名前はコラッロ。まだ幼女。

正真正銘スクアーロの血が入っている子供。美しい銀髪をしているけど本人はコンプレックス。

色々あって母親の実家からスクアーロと暮らしている。

まだ本編執筆中だけどむしょうに短い話を更新します。

スタート。

「ウー。」

ザンザスの膝の上に幼い銀髪のコラッロが顔を埋めて泣いていた。ザンザスは、特に追っ払うこともせず立ちあがる以外はコラッロを床に置こうとしない。

「おぃ。ベソベソしてねぇで退け。仕事の邪魔だ。」

「やっ。」

そういえば、コラッロは、ザンザスの服の裾を掴む。

「うぉぉいボス書類を持って来てやったぞ。」

父が入ってきた。思わずさっと椅子の下に隠れた。
ガシャ。うぉぉい書類が濡れるだろがぁ。
カスが作り直せ。
チっ。

執務室からスクアーロが遠くに行ったことを確認するとコラッロは、安心して椅子から出できた。

「ザンザスありがとう。匿ってくれて。お礼にハグしちゃう☆」

コラッロがタックルするようにザンザスに飛びついた。といってもザンザスの脚にしがみついているだけ。

あぁ。ザンザスの匂いは濃い熟した葡萄か果物の匂いがしてあったかい。でもせめて胸の所を抱っこしたいけど身長が…って頭痛い。

「いたぁぁぁ。ザンザス頭離して……」
ザンザスにこめかみをたくましい指で掴まれた。
悪ふざけ過ぎたかも。

「ザンザス痛い…。頭割れる。」

ばっと手を離してくれた。

「うぅ…痛い。」

「コラッロ。そろそろ話せ。俺の部屋は、カス鮫避けに使いやがって。」

「うん。あのね。お父さん私を抱っこしてたの。そしたらねぇお父さん臭かったの!!」

臭かったを強調していた。

「ほぅ。それでカス鮫から匿って欲しいのは、これが理由か。」

「お父さんが仕事に行ってる間にお父さんの物を洗濯に干した。」

「使用人にでもやらせろ。」

「でもね動いてくれなかったの義手のスペアを洗ってて言っても。だから私義手を洗ったんだ。」
誇らしげにエヘンという仕草でコラッロは、言う。
「あいつの身体から変な匂いつけたのコラッロか。」

「変なんじゃないもん。牛乳だもん。血を消すには、牛乳で何回もすすいで義手洗った。」

口を尖らせるコラッロ。道理で数倍スクアーロが臭いと思ったらそれか!!

「ねぇ。ザンザス。お父さんの臭いめちゃくちゃ冷凍保存してないマグロの臭いだよ。女の子につけて欲しくない臭いだよ。」

「見つけたぞぉ。」
やけに色っぽい低い声がザンザスの後ろからした。ギャーお父さん!!戻って来た!!
スクアーロにとっての義手は、ザンザスの怒りに憧れ主の覚悟を示した証。ところがじゃじゃ馬娘からスクアーロの義手は父を困らせる道具にされる。ある時は、義手を壊したり。またある時は、義手スペアに落書きされり。今回スクアーロはかんかんに怒っている。

「臭くって当然だぁ。剣士は、返り血浴びて当然だ。それをテメーが俺の義手を粗くしやがって」

「だからお父さんが臭いだって。あー鼻が曲がる。クサイクサイスクアーロ。名付けてークサイ鮫(ざめ)。」

ラッロは、指で鼻を摘むとシッシとスクアーロに仕草をしたポケ●ンの聞いたことのあるフレーズでコラッロは、小さな手でシッシとスクアーロにした。

「うるせぇ。また外に吊すぞ」

「ワー。ザンザス助けて。」

「クソボス使うなぁ!!」
おちょくる娘に切れたスクアーロは、娘を持ち上げる。

「いやぁぁぁ!離してよ〜〜!!ちょっとこんなところで……痛い痛い!!」

お尻叩かれた。それもザンザスの前で。

「バカバカ!!!お父さんのバカ!!」

「なんとでも言え。」

頭にきた。ガラスをスクアーロに投げつける。でも床に落ちた。ザンザスならスクアーロに命中出来るのに幼い女の子コラッロには、当てるコントロールがない。

「お父さんのばかー!!」

ザンザスの部屋から飛び出して行った。

スクアーロは、額に手を当て溜息を吐いた。

「俺の義手は、おもちゃにしやがて。」


続く。