フォレオが浴衣を初めて着るお話。白夜の女性が着せ替え人形しようと出る。

キサラギさんとシノノメさんとジークベルトさんで狩りに行って川に全身ずぶ濡れになり替えもなかったのでオボロさんに服を借りにたのみにいった。

「すいません。オボロおねえさん。ユカタのきつけを手伝ってもらって」

「いいのよ。ちょうど新作を着れる子がきてくれたもの。」

オボロは、くったくなく笑う。柄の種類が浴衣は、下がすぅーすぅーとした。デザインに凝る暗夜王国と違いシンプルな作りにオビの結ぶでユカタの雰囲気がだいぶ違う白夜王国の服にフォレオは、感動した。

「だいぶ様になっているじゃないかフォレオ。あのオボロさん男性用のゆかたは、ないのかい」

「暗夜王国の王子さまに服を見立てられるとは、光栄です」

魔王のような表情を潜め笑顔で見ることが多くなったオボロに二人は、打ち解けていた。魔王のような表情で睨まれた時は、フォレオは、恐ろしかった。ジークベルトは、床に武器を置いて敵意は、ないと意思表示を示した。魔王のような表情する以外は、気さくでおしゃれに敏感な白夜の流行りを教えてくれるおねえさんである。


「オボローおるか?お面をもってきたぞ」

「オロチ見せてくれる。」

お面の種類が個性的というか。鬼のお面だったり能のお面が多い。動物らしいのもある。

「おや暗夜の子らも来ておったのか。ムムムッ」

オロチがジークベルトの方を近づいて顔を覗いた。

「そなた……!」

「……はい!」

「悩みが多いのでは、ないか。その悩みを隠したくてお面を覆っておるな。」

「どうして分かるのですか?」

「わらわを誰と心得る亡きミコト様の呪い師であり人の顔を見れば占いができるオロチだぞ。このままでは、そなたは、年齢を重ねると皺が増えるぞ」

「………………はぁい。」

「そういえば、この間も鏡で額の皺をむぐ!!」

お面フォレオに押し付けって黙らせる。

「それは、私が父上に似ているだけじゃ」

「これこれ。そなたの父上は、ユーモラスがあったぞ。この間も秘境にいる赤ん坊あやして寝かそうと子守唄が音痴で寝付けなかったり。正座しすぎて痺れが取れたあと一目散にトイレにもうスピードで駆け込んだりとしておたぞ。」

「そうなのですか。」

「そっちは、なかなか男前で努力を惜しまず人を惹き付けておる。それもよいが体面を気にしてなかなか力が抜きづらいのを感じおるだろう。」

言ってることは、本当のことだ。王族としての誇りを自覚して努力を惜しまない。民が一人でも多く幸せように帝王学も剣術も。反面それが重荷と感じ自信のなさに突き刺されることも少なくない。

「王子さまよ。わらわがよい息抜き方法があるぞ。しかめ面よりも笑うことが多くなるぞ。」

暗転ー。

「キサラギさーん。」

「フォレオ着替え終わっただね。あれフォレオ」

「変ですか。」

「変じゃないよ。清楚に見える」

「嬉しいです。」

「なぁジーク。」

「似合わないかい。」

ひょっとこのお面で顔が隠れて見えないが声の感じが楽しいことに変わりがない。


「悪くねぇな」

暗夜の王族の子息は、白夜の文化体験した今日だった。












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