「タクミさんどうしましたか?いつもは、早く寝るのに。怖い夢でも見ましたか?」
「夢なんて見てないよ。ただ」
「ただ?」
カムイ姉さんは、首を傾げた。
「カムイ姉さんアイトリスに来てから少し落ち着いているなぁって思って」
「まぁ確かに知らない土地に来たら戸惑うことがありました。ただ私は、マクベスに幻惑の魔法をかけられたから知らない土地にきたことに来たことには、魔法が溶けてから戸惑いました。」
「マクベスに幻覚魔法かけられる前のことは、覚えていない。」
「うーん。最初は、夢でも見ているのでは思いましたよ。知らない土地で兄弟姉妹と呼ぶ人達を探して合流しなければと焦りました。」
「マクベスに捕まってからは?」
「夢にしては、現実的だと思って」
そう話すとカムイ姉さんから見てマクベスは、関係が浅いものでないと感じた。
僕は、マクベスに会うのは、初めてだし。だけどカムイ姉さんは、違う。
カムイ姉さんから見たマクベスは、一朝一夕でできあがる関係では、ない。
そぅ。まるでカムイ姉さんは、死人が生き返る場面何度も見たような。
「カムイ姉さん。どうしてマクベスが生き返ったと思うの?」
「なぜってマクベスは、元の世界では、私を殺そうとしました。」
「マクベスの罠にかかったことに気づいたのは、初めてじゃないのでしょ?」
「そうです。マクベスは、私に懲りずに陰湿な策を仕掛けてきてってあれ?タクミさん?」
「やっぱりカムイ姉さん。貴方は、僕の知っているカムイ姉さんじゃない。」
誘導尋問に成功した。
「僕から見たカムイ姉さんは、人質として暗夜王国に育ってられたにも関わらず暗夜王国の兄弟姉妹とは、こっちが家族にようだ言わんばっかりの態度をしていた。でも白夜王国の兄弟姉妹のことも殺したくない。戦争しなくとも和平の道があると公言していた甘ったれな第2王女だった。だけど」
僕は、一呼吸置いた。少し間を置いてから
「その甘ったれがアイトリスに来てからは、落ち着きがあった。僕から見たらカムイ姉さんは、年上の雰囲気がある。まるで3度の人生を経験を積んだような落ち着きさ。」
そうだ僕がカムイ姉さんに言いたかったことは、カムイ姉さんのふんわりした雰囲気の中にある貫禄のようなのがあることに気づいている。
「さすがタクミさん。私の正体に気づきましたか。そうです。私は、元の世界では、3度もマクベスの策にかかって。3度もマクベスを殺したカムイです。」
「それからカムイ姉さんは、卑怯者の屍を通り越して道を切り拓いて。道の先を作ったのでしょう?3度も。カムイ姉さんは、リョウマ兄さんとマークス王子の貫禄を両方を持っていたとしたら?」
「もう降参です。タクミさん。二人の兄さんを話に出すのは、反則です。もう私の正体隠せなくなるじゃないですか。」
カムイは、両手を挙げて降参の仕草をした。
ドサッ!
天幕の入り口にレオンが転んで入ってきた。
「タクミ王子!カムイ姉さん違うんだ。これは、貧血で倒れただけだよ。カムイ姉さんちょっと寝かす場所を頂戴。」
カムイ姉さんと僕だけで話を聞こうとしたらトマト鼠が入ってきた。