fe無双のカムイちゃん2 

ルキナのいた闘技場の周りには、砂漠がなかった。

ウードから聞いたルキナの話。ルキナ本人に聞こうか。だけど相手は、話したことがない姫。

その相手が

「あのレオン王子?」

目の前にいる。ウードが口添えしてルキナをレオンの元へ来るようにさせた。

ルキナは、クロムの娘でウードの母親リズの姪になる王女。

あんまり話したことがない相手にどう切り出せばいいかレオンは、分からなかった。

「レオン王子。」

「何だよ。」

「シャツが裏返しです。」

「えっ!?わわわっ。」

慌ててルキナから離れて天幕に戻って直そうとした。

どんっ!

「おい。前を見ないで走ると危ない。ってレオンか?」

「いてて。クロム王子」

「レオン何故ボタンを逆に閉めているんだ?流行りなのかい?」

「そんなわけあるか!!」

僕の大声がルキナのいるところまで聞こえたそう。

「それでルキナに聞きたいこととは、なんだ?言いづらいなら俺が聞いてやる。」

「レオン王子お父様を同席してまで聞きたいことというのは、重要なことですか?」

あのあとシャツを直してルキナのいるところへ戻ろうとしたらクロム王子がついてきた。

ルキナとクロムが並んで座るとまるで兄妹に見える。だけどこの二人は、父と娘。

「僕がルキナに聞きたいことと言うのは、ウードから君のいた闘技場のことを聞いた。君のいた闘技場には、砂漠がないことを。」

「お父様の生きている過去のことですね。はい。お父様が同盟になる国にあった闘技場の周りには砂漠がなかったです。闘技場までの道のりにも砂漠がありませんし。オアシスまでもありません。」

「そんなものは、なかったぞ。闘技場まで行く道は、歩きやすく整っていた。」

ウードの言ったことは本当のようだ。ただ僕自身もクロムとルキナのいた場所のことは、行っていないし。確かめていない。

次から次へと質問してみた。

「チキ様は、アイトリスでは、子供の姿でした。だけど私のいた時代ではチキ様は、落ち着きのある大人です。」

「チキとは、会ったことがないぞ。」

ルキナが見たことがアイトリスに来てから違っていた。

クロムは、アイトリスに来る前は、チキと面識がない。

カムイ姉さんが竜に変身すると4本足で移動している。だけどアイトリスに来てからカムイ姉さんがオーラ出して向かってくる兵隊に光線のように放つのを見たのは初めて。

チキは、大きな竜に変身して薙ぎ払える。低空飛行して移動している。

「ルフレさんは、ギムレーの力でお父様に攻撃していました。」

「あのときは、怖かった。友が急にリズやフレデリクを攻撃しながら俺に襲いかかってきて。あんなこと一度もなかった。」

「シオンさんとリアンさんの的確な指示でどうにかルフレさんを止めることができたのは、良かったです。」

「ファウダーは、竜の祭壇の力を使ってルフレさんを操つり。だけどファウダーが退却したあと竜の祭壇にある祭具を壊しました。もう二度ルフレさんが利用されないように。」

「祭具を壊すとルフレは、ギムレーに乗っ取られなくなるのかい?」

「いいえ。もう一つあります。邪竜ギムレーの遺骨の全身。ただギムレーの遺骨の全身は、アイトリスには、なかった。それは、不幸中の幸いです。あのまま遺骨も来たら。奴も一緒にアイトリスに来たと思えばゾッとします。」

「ルキナ顔色が悪いぞ。」

「すいません。お父様がうっうっ。」

ルキナは、泣き出してしまった。

ルキナの言うギムレーの遺骨全身と「奴」は、ルキナにとって怖いものである。

忘れがたい場面にルキナは、遭遇していることを匂わせていた。

アイトリスに来なかったギムレーの遺骨の全身と「奴」は、クロムの死に関係するものなのかもしれない。

だけどこれ以上は、クロムに肩を抱かれて泣いているルキナに追及ができない。

「ギムレーがルフレ操りにきたらまた倒せばいい。俺もついている。ルキナは、もう一人ではない。仲間がいる。」

泣く娘をクロムは、励ましていた。

子供が父親と変わらない年齢になっても。親からすれば大切な子供であることは、変わらないだなとレオンは、思った。

話に協力ルキナとクロムのために飲み物を用意しよう。

レオンは、席から離れて飲み物を用意することにした。











fe無双のカムイちゃん2 レオンサイド

僕の目の前にいるカムイ姉さんは、僕の知っているカムイ姉さんじゃないと疑ったには、理由があった。

異界の英雄を助けに行ったとき。

それからマクベスに操られた時のカムイ姉さんの目つき。

カムイ姉さんの一つ一つの仕草と声を聞くだけで僕の目の前にいるカムイ姉さんは、知らない人に見えた。

「カムイ姉さんが知らない人に見える?何言ってるの?カムイ姉さんは、僕の知ってるカムイ姉さんじゃない?」

「レオンは、知ってるの?カムイ姉さんのこと?」

「そりゃカムイ姉さんは、人を信じるお人好しだよ。」

「お人好しが全く知らない世界で戦場に入って戦える姿勢をすぐに取れるものなの?」

「そりゃカムイ姉さんの剣の腕は、マークス兄さんから強いと認めてもらえているよ。行方不明になったカムイ姉さんに会えたのは、悪運が強かった。だからアイトリス王国に来ても悪運が強かった。」

「違うよ。僕が言いたいのは」

「あっ。レオン王子見つけましたよ。」

僕が言いかけたときウードがレオンに駆け寄った。

「さぁ。今日は、俺と闇の王子で新必殺技を編み出しましょう。あれ?タクミ王子もいたのですか。なら白と黒の皇子で光と闇のハーモニーを奏でましょ。」

僕は、溜息を吐くとレオンに背を向け元来た道に戻ろうとした。

「あんたは、カムイ姉さんのことを疑っているならそうすればいい。ただカムイ姉さんに刃をつきたてることになるなら塵にしてやるよ。」

僕は、言いたいことが言えずそのまま天幕に戻った。


あいつ何が言いたかったんだ?

「フッ漆黒の刃に世界樹の合奏であれ?レオン王子?レオン王子!!」

「なんだよ?ウード」

「なんだよ?じゃないですよ。先から上の空でしたよ。」

作者は、ウードの中2の詩を書けないので省略させていただきます。

「なぁウード。元の世界から異界に来るってどうゆう感じがするんだい。」

「唐突になんです?それなら伝説の序章でも話しますか?」

「かいつまんでくれ。」

「俺は、元の世界では、世界が滅びていました。クロム伯父さんが殺されたことを皮切りに屍兵がウジャウジャ湧き罪のない人々が命を落としました。」

屍兵?オーディンが言っていた野生の生き物のことだよね。会話で聞いたことがある単語だよ。そのあと屍兵のことをオーディンにはぐらされた。

「俺の母さんリズと父さんは、幼い俺達とイーリス聖王国と同盟になっていた人達を護ろうとしました。だけど屍兵の数と。屍兵に力を与えている邪竜の力が強大で母さんは、命を。そこで俺とルキナで母さんとクロムさんを助けるために未来から過去へきました。」

「元の世界から目的地に着いたというわけ。」

「確かに俺は、母さんの元へ来られました。だけど俺とルキナが行きたかった異界と違っています。」

「ウードの来たかった場所じゃなかったのか?目的である人の元へ行くことを願っていたのでは、なかったのか?」

「半分当ています。俺は、昔の母さんの元へ行くことができました。だけど場所が違います。」

「場所が違う?ウードは、アイトリスに来た聖王国の王族の元へ来れたはずだ。元は、何処に行きたかった。」

「俺が行きたかった世界は、クロム伯父さんが殺される直前の過去の世界です。つまりは、イーリス聖王国の過去の世界へ行って未来を変えたかったです。」

「未来を改変するために異界から来たと」

「そうなります。行きたかった場所と違いますが毎日楽しいですよ。母さんも笑っているし。ルキナ以外の戦えるお姫様👸が会えるのは俺にとって嬉しいことです。」

戦えるお姫様。レオンの頭の中で自分の姉妹が浮かんできた。

魔竜に跨って敵を容赦なく蹂躪する美しいカミラ姉さん。

黄金の刀の形を変換させるカムイ姉さん。

カムイ。

「なぁウード元の世界から異界に来ると身体に変化でも起こるものなのかい?」

「なんですそれ?異なる世界に来た異邦人が身体に変化することなんて聞いたことありませんよ。」

「そうゆうものなのか?」

「俺とルキナは、ここアイトリスに来た時は、身体に変化が起きていません。アイトリスに来る前のことは、記憶にありますし。目的もそのままです。」



元の世界から異界に来るまでのことは、身体に変化がない。精神もそのままだけど。

だけど僕は、アイトリスに来る前は、カムイ姉さんと白夜平原で再会していた。

カムイ姉さんは、リョウマ兄さんに斬りかかられてマークス兄さんがカムイ姉さんを守って。

それからカミラ姉さんとエリーゼとマークス兄さんでカムイ姉さんと一緒に白夜王族を退却させるまで戦った。

カムイ姉さんが竜になって戦うのを初めて見ていた。

あとは、カムイ姉さんと一緒に父上の元へ戻ろうと移動していたところまでが覚えている。

暗夜王国に向かう途中の休憩する別邸にゼロが待っていて。

僕は、マークス兄さん達と離れてゼロのいる陣営に行こうとしていたときに。気づけば休憩する土地ごとアイトリス王国内に来ていた。

「元の世界から土地ごとアイトリスに来れた。」

「レオン王子現実にそうなっていますね。ただ土地ごと異界に来るのは、聞いたことがありません。英雄が居た土地ごと呼び寄せたのは、少なくともアイトリスを護っていた神竜の力が強かったのだと思います。」

「アイトリスの神竜が白夜と暗夜の王族。聖王国の人達を呼ぶ寄せたということか。じゃウードもルキナもアイトリスの神竜に呼ぶ寄せられたというのか?」

「そう思いますルフレさんは、竜の祭壇ごと来ていましたし。ルキナは、闘技場ごときていました。だけど後でルキナは、あの闘技場は、自分がいた闘技場と違うと話していましたよ。」


「自分のいた闘技場と違うってどうゆうことだい?」

「ルキナがいた闘技場には、砂漠がなかったそうです。」

「アイトリスに来て砂漠が闘技場の周りにあったということか?」

「そうなります。」

































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