お父様とタクミさんが若返りの水を飲んでしまったことで子供になりました。お父様の歳は17歳。タクミさんは、15歳。お二人が若返りの水を飲んだから10年分に若‥いえ幼くなりました。

若返りの水のことを教えたのは、ニュクスさん。彼女は、曰く付きの呪い関係物を調べに行こうとしたらオロチさんが ついていきました。若返りの水を飲んだオロチさんは、幸い呪いを生業にする一族の出であることと魔力が高いことから若返り水を飲んでもすぐに元の姿に戻ったそうです。

「水を飲めば年齢が上がって成長する泉でよかったのに。」

自身の呪いの代償で身体の成長が止まったニュクスさんには、若返りの水を飲んでも身体が子供のままだったそうです。

「レオン王子が魔力を暴走したことで身体よりも記憶が戻ってちょうどよかったわ。元に戻る薬を作るのを手伝ってもらて。」

お父様は、カムイさんに会わず元に戻る薬を作っていました。お父様を抱き抱えて元に戻る薬が完成したことをカムイさんに伝えにいこうとマイルームに入りました。カムイさんがタクミさんを叱りつけているところをお父様と見てしまいました。

「レオンさん子供のままですね。」

「うるさいよ。白夜の女王の呪い師の所へ来て元に戻る薬が出来たよ。」

こうして元の薬を飲んだことでお父様とタクミさんは、子供から元の実年齢に戻りました。


「残念です。お父様の子供の姿は、これで見納めになってしまいますね。」

「弟王子のお二人が元の薬を飲めば可愛いところを見るのが終わり。フォレオお手製の子供のファッションも見られなくなるのも寂しいわ。」

「こうしてタクミ様の子守りも出来て若返った気分を楽しめたぞ。だがタクミ様が子供のままでは困る」


「タクミさん元に戻れるのですよ。飲んでください。」

「イヤ。」

そっぽを向くタクミさん。カムイが元に戻る薬を半分飲む。苦くて不味い!

「毒は、入ってません。元の強くてたくましいタクミさんに戻るため飲んでください。」

「いらない!」

ガシャン!カムイの手にある小瓶をひったくり床に叩きつけた。

「僕よりも泥棒の国の兄弟が好きなカムイお姉ちゃんの言うことなんか聞きたくないよーだ!」

「タクミ王子カムイを困らせるじゃない!」

マークスが悪態をつけるタクミの腕を引っ張り持ち上げる。

「離せよ!泥棒!悪魔!ケダモノマークス!」

タクミじたばた暴れてマークスに攻撃するも手も足も届かず空中を切るばっかり。

「私のことは、嫌いで構わない。カムイは別だ。姉の言うことを聞きなさい!?」

「嘘つきの得意な泥棒の言うことなんか聞くもんか!」

喚き散らしながらタクミは、マークスの掴み腕から逃れようとした。

「ねぇ毒も入ってないだから早く元に戻る薬飲みなよ。そうじゃないとタクミ元に戻れなくなるよ。」

「タクミさんほら飲んでください。」

パシン!カムイの頬に痛みが走った。頬が痛かった。

「えぃ!」

机の上にある瓶をひったくるとカムイの足に当ててぶつけた。

「カムイお姉ちゃんなんて暗い森のコウモリの妹にでもなればいいんだ!うわーん!」

「タクミさん待って‥‥いたぁ。」

ガラスで切られた足が痛くて動けなかった。

続く。

















































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