退院してまだ5日だけど自然に役割分担ができリズムが出来てきた。
僕の一番の役割は沐浴だ。
赤ちゃんはどうやら沐浴が好きみたい。お湯に浸かると気持ち良さそうな顔をしてなされるがままになる。
髪がフサフサの頭を洗うときもじっとしている。
最初は僕が首を強く掴み過ぎてどうにかなっちゃったのかと心配するくらいだった。
沐浴のあと体を拭くのも妻さんとの連携が良くなってきた。なんだかF1のピットインみたいだ。
もうひとつは夜中のミルク作り。おっぱいをあげている間に僕がミルクを作る。
いまでは赤ちゃんが泣き出したら、前にミルクをあげた時間との間隔を考えて、ミルクを作る。寝ぼけていても自然に頭が反応するようになった。
でも今朝は赤ちゃんが泣き出した時に妻さんはぐっすりで起きなかった。夢の中で赤ちゃんのお世話をしていたらしい。
リズムが出来てきたとはいえ、きっと妻さんはとっても疲れている。
感謝の気持ちでいっぱいだ。僕も精一杯支えようと強く思う。
帝王切開だったのでちょっと遅めの退院になった。
妻さんはちょっと不安そう。
産院にいると赤ちゃんのことはまず安心だし、分からないことは直ぐに聞ける。
それに料理が美味しいみたい。
僕は一日でも早く帰ってきて欲しかったからちょっと複雑な感じだけど、いつも赤ちゃんといるママが一番大変だから、妻さんの思いは理解しなきゃいけない。
車や日光、風、お家、僕の作ったミルク、僕の沐浴、赤ちゃんにとってはすべてが初体験だ。
初めての沐浴は自分では合格点だったけど風呂上がりのおヘソのお手入れが手間取った。
赤ちゃんが力んじゃってタオルの上でウンチした。僕は足がウンチにつかないように押さえながら大笑い。妻さんはおヘソのお手入れで大慌てだった。
初めて一緒に過ごした夜も予想通り。僕はいつも直ぐに眠りに落ちるのに横で寝ている赤ちゃんの息づかいが気になって気になって。
でも夜中に初めて作ったミルクを全部飲んでくれたのは嬉しかった。
妻さんも休む暇がなくて大変だ。義母さんも来てくれているからお昼は休めるといいけどな
みんなが無事に家に帰って揃うとやっぱり落ち着いた。
みんなお帰り〜。これからもみんなでがんばろう
赤ちゃんの名前はお腹にいるときから決めていた。
妻さん考えた名前だった。
深い優しさに満ちた人になりますようにと願い、考えた名前だ。
僕もとても気に入っている。
でもまだ決定していない。
今の決まらない感じを楽しんでいる。
考えることができるのは今だけだから。
でも今日決めたいと思った。
古くは産まれて7日目に決めるらしかった。
僕は妻さんに内緒で病室にお習字セットを持ち込んだ。
妻さんはまさか病室でお習字するなんて、と驚くかと思ったら、それよりお七夜のことを僕が覚えていたのを喜んでくれた。
看護婦さんに怒られないかなと、緊張しながら書いた字は少し不恰好になったけど二人の気持ちをいっぱい込めた。
幸せになりますように
病院でミルクを飲ませたあと赤ちゃんがしゃっくりを始めた。
大丈夫?と不安になってアタフタ。
赤ちゃんは真面目な顔してしゃっくりを続けている。でも何となくつらそうにも見え、もしものことがあったら!と悪い想像が膨らむ。
いよいよ不安になったので看護婦さんに聞いたら「おっぱい飲ませて」って一言。
その通りにしたらピタリと止まった。
ほぇ〜そんなもんなんか〜と僕も妻さんも感心しきり。
これからもっと色んな事が起きるだろうけど、出来るだけ妻さんと一緒にアタフタしたいですね。
産婦人科の面会時間は朝10時〜夜9時だ。
会社が終わって超特急で向かってもせいぜい7時ちょっと前になる。
晩ごはんを食べる時間ももったいないから何も食べずにまっしぐら
もっと会っていたいよ。
退院が待ち遠しい。