日曜日の昼過ぎに水族園に着いたら、やっぱり第二駐車場と呼ばれるところに行かされた。
第二駐車場から水族園までは、ずいぶん距離があるようだった。

気温が高くて、日差しも強い。
水族園だからと帽子を持って来なかったのは失敗だった。

反省しながら水族園に向かう道を歩いていたら、セミがたくさんいることに気がついた。
どの木にも結構な確率でいて、しかも、低いところにいることも多かった。

僕が捕まえたセミを息子は興味津々で見ていた。娘は恐々という感じだ。
息子を抱っこしたまま、息子の手を上手く誘導させて捕まえさせることにも成功した。
逃げられることも多かったけれど、まあまあの確率で捕まえることができた。

帰り道も、息子はセミ捕まえる、と言って興奮していた。
かといって、はしゃぐ訳ではなくて、静かに興奮しているようだった。
捕まえたセミも、逃がしてあげる、って言ってあっさりリリースした。
そんな様子から、セミとり博士、というニックネームがついた。

実はこの時期、寿命で弱っているセミも多いのだろう。
何度もチャレンジしていると、そんな反応が鈍いセミにあたり、簡単に捕まえられたのかもしれない。

でも、息子にとってはセミはセミだ。
捕まえた喜びを感じられたこと、逃げられて悔しかったこと、夢中になってくれたこと、これらはかけがえのない経験になったと思う。