会社のイベントで当選した宿泊券を使って、軽井沢に一泊旅行に行った。
あまり考えずに選んだ軽井沢だったけど、日中は寒すぎず、紅葉がきれいで、 とてもいい時期だったと思う。
関西出身の僕にとって軽井沢といったらオシャレなカフェやレストラン。
軽井沢に来たテンションのおかげで、娘の外食メニューの幅が急激に広がった。
中でも丸山珈琲で食べたはちみつを使ったパンがお気に入りだったようだ。
妻さんにはいっぱい楽しんでもらおうと思ってたけど、結局、ホテルの大浴場に入ったのも僕だけだったし、娘を寝かしつけながら娘よりも早く眠りに落ちてしまった。
妻さんは休まるどころか、いつもと変わらず忙しかったと思う。
さらに、追い討ちをかける事件。
なんと朝起きてみると娘がオムツをはいていない。
当然パジャマやフトンはオシッコでビショビショだ。
僕はのんきに「妻さんドンマイだ。」と思ってたら、どうやらお風呂後のオシッコのあと、オムツをはかせるのを忘れたのは僕だ。
トイレでのオシッコにも成功しているとはいえ、あまりにも急なオムツトレーニング。しかも、旅行先で。
かわいそうな娘に、僕は「やっぱり無理やったか〜」って誤魔化すしかなかった。
起きた娘はご機嫌で、妻さんも笑ってくれたからよかったけど、僕のポカがオシャレな軽井沢旅行の思い出話になるのは、少し複雑な気分。
今度の旅行では、かっこいいおとうさんを見せつけないと。
娘が何やら探してる。
タオルを見つけて、アライグマみたいにごしごし。
「おっ!おっ!」って言ってアピールが始まった。とっても上機嫌だ。
急にどうしたのかな?と不思議だったけど、ピンっときた。
そういえば、さっきから妻さんが洗面所で、洗い物をしてる。娘は妻さんが雑巾を洗う真似っこをして上機嫌なんだ。
僕たちのすることをよく見ている。これから、いっぱいお手伝いしてもらいたいと思う。
ブームと言えるほどの熱中。娘にとって初めてのブームはアンパンマンだった。
録画したビデオを再生すると、どんなに愚図っているときもピタリと泣き止んで食い入るようにテレビを見ている。
ビデオにCD、絵本もあって、車でもお家でもアンパンマン。通院している病院の待合室でもアンパンマンだから、いつも一緒にいる妻さんは少しげんなり、僕もゲップが出そうだ。
でも、ビデオをつけた時や曲をかけた時、お店の売り場でアンパンマンを見付けた時の娘はとても嬉そうで、初めてのブームを全力で応援してあげたいと思う。
アンパンマンもまた、こうして改めて見ると良いことを言っている。
アンパンマンの実力には心底感心だ。
妻さんがお風呂に入っている間の、娘と二人きりの時間は、絵本の時間。
娘を僕の膝の上に乗っけて絵本を読んであげる。
僕が本を読もうね。って言うと本棚の前まで走って行って本を選ぼうとするようになった。
僕のお気に入りは猫の親子の物語。
「かあさん」というセリフに娘が反応して、お風呂を指差す。
妻さんがお風呂に入っているからだ。
もう、言葉もしっかり理解している。
「そう、おかあさんだよ。偉いね」
そう言うと今度は、僕を指差すから、「おとうさんだよ」って教えてあげる。
その次は自分の胸に指をあてる。これが一連の動作。
さらに、母猫が子猫にキスをするページでは、娘は僕にほっぺを向けてくれる。
僕はこの本がすぐに好きになった。
別の本で、登場人物が(>_<)こんな顔をしているページに来ると娘も真似をするようになった。
これも大好きな本になった。
先週末は、3連休の1日を使って、娘の人生初の海に出掛けた。
本当の目的は、妻さんの提案で、砂遊びをしたことがない娘に砂遊びをさせるため。前の日にはスコップとバケツを買って準備した。
波打ち際、初めての海に向かって歩く娘はどう思ったのだろう。
しばらく黙って眺めていたけど、波が足元まで来たときに、泣き出しそうになっちゃった。
僕が手をつないでいたにもかかわらず、そんなときの頼りは、妻さんらしい。
妻さんに優しく抱かれて、安心したみたいだ。
深く考えるとちょっと複雑な気持ちだけど、まぁいい。
貝殻を見つけたり、海を眺めたり、それでも、妻さんにかけた手をいつまでも離さない。
そんな二人を包み込むことが僕の役割だ。
家族が繋がってることを幸せに思う。