娘のおおよそ1ヵ月前に産まれた男の子。
その子のお父さんは僕の唯一と言える友人。
息子自慢、娘自慢。遠くに住むのに、会いに来てくれたときの話題には事欠かなかった。
息子にいろんなことをしてやりたかったはず。そう思うと悔しくてならない。
一緒にいられる時間の大切さや幸せ。決して当たり前だと思うまい。一秒も一瞬も。
僕の親愛なる友人への誓いだ。
「クワッ、クワッ」
テレビやポスターでアヒルを見つけると、指差ししながら、教えてくれる。
ご飯を食べているときには、「オーチャ」って、お茶を指差しする。
いろんな言葉が話せるようになってきた。
娘も言いたいことが伝えられるようになって楽しいみたいだ。
でも、この前、お外にいるとき、鳩を見つけた娘は、クワックワッ って。
「違うよ、あれはポッポだよ」
テレビでカワセミが出たときもクワックワッって。
今度は、鳴き声がわからなかったから「カワセミさんだよ」
どうやら鳥は全部「クワックワッ」になってしまったようだ。
そんな娘はやっぱり、ミルクを指差しながら「オーチャ」って言っている。
ブドウジュースも「オーチャ」
飲み物はみんな「オーチャ」になってしまった。
でも、飲み物でもお母さんからもらうおっぱいだけは違う。
「オペイ」だ。すこし、江戸っ子風?
大泣きしながら「オペーイ!!」って言う姿は、とてもおもしろくて、妻さんも僕も力が抜けてしまう。
娘に「あげる」と言って何かを渡す。
それを受け取った娘は、それまで持っていた物を「どうぞ」って渡してくる。
いつでもそうしてくれる。
誰も教えてないのに必ずだ。
泣いている最中でさえ、「はい」って渡すと「どーぞ」だ。
娘が何も手に持っていない時は、キョロキョロして、何かを見つけて持ってきてくれる。
ただもらうだけでは気が済まないらしい。
ヒフティヒフティがルールみたい。
どこで覚えたのかな。
似たような容器に入っているせいで、デオドラントミストとフォグバーを間違えて使ってしまった。
お腹がぺとぺとする。
これで2回目だ。自分のドジさ加減にうんざりしながらも、笑ってごまかしながら、拭いていたら、娘がそれを見て自分のお腹をだして、僕の真似をした。
ポッコリお腹を出しながら、タオルで拭いている娘。
「おっ!おっ!」って言いながら、たぶん「私もできるよ!」って言ってるんだと思う。
こんなことまで真似できるようになるなんて!?
思いがけない娘の行動に、余計に自分のドジさが照れくさくなってしまった。
寝かしつけようとしたときは全力で抵抗する娘。
でも、食事中やお風呂のときに、突然睡魔に襲われる時がある。
テレビで観たことある感じ。
おもしろビデオ大賞みたいな番組だったかな。
眠りに落ちそうなときの娘を、この上なく愛らしいと思ってしまう。