息子のしぐさが大好きだ。
柔らかな、あどけない感じが堪らない。
磁石で魚釣りをする遊びをしている様子を見て、また、ビビッときた。
妻さんにすかさずカメラをお願いした。
釣竿の反対の手と、少し曲げた膝が絶妙だと思う。
親バカにしか伝わらないのはわかってる。
でも、こんなにも親バカなのを将来の息子にも伝えたいと思う。
娘が幼稚園で七夕のお願いを書いてきたようで、家でも書くって言い出した。
「お休みの日に書こう」って言っても聞かなかった。
何を書くの?って聞いてみると
「アリエルになれますように」と、
「お父さんが早く帰りますように」と、
「良い子になりますように」 ということだった。
僕が書いた手本を見ながら上手に書いた。
娘は書き終わるとすぐに、飾りたいって言い出したけど、「飾るのは皆が書いてからね。」って、何とか納得させた。
翌朝、娘は目覚めて一目散に「飾りたい」って言った。
僕はもうすぐ家を出なきゃならなかったから、「飾るのはお休みの日にしよう」って言ったら、泣き顔になって今飾りたいの、と訴えた。
時間が迫ってきていたから、三つのうち一つだけ選ぶことで、娘が納得した。
娘が一つだけ選んだのは「お父さんが早く帰りますように」だった。
僕は最近帰りが遅くなってしまっていた。
まさに「今日」早く帰ってきてほしいから、泣きながら訴えてでも、すぐに飾りたかったんだ。
短冊にお願いさえすれば帰ってきてくれると信じている。
でも、また今日も遅くなってしまった僕は、とても申し訳ない気持ちだ。
取り返しのつかないことをしたのかもしれない。
もう一つのお願いの「良い子になりますように」
自分でもどうしようもないことで怒られる。
僕から見たら当たり前のことでも、娘にとっては難しいことがあるのかもしれない。
娘にこんなお願い事をさせていることも申し訳ないと思う。
息子は電車に興味があるようで、電車を見つけると指を指して大興奮になる。
先週立ち寄った場所に、Nゲージの電車が走るレストランを見付けたので、行ってみることになった。
息子はジオラマの中を走り回る電車にご満悦。
僕たちは久しぶりに落ち着いて食事ができた。
電車に集中している息子を見て、なんだか嬉しくなった。
喜ばせてあげられた満足感で満たされた気分。
今度は電車のおもちゃを買ってあげたいと思った。
娘の水筒を買い換えることにした。
「○○ちゃんの水筒はかわいいんだよ」と幼稚園のお友だちの水筒を羨ましがるようになっていたのだけれど、その事自体は特に気にしていなかった。
でも、最近になって「年中でストローの水筒は自分だけ」と言い出したことには、妻さんも僕も気になっていた。
新しい水筒を手にした娘は、天にも昇るような喜びようで、コップに注ぐ真似や蓋を開け閉めを繰り返していた。
デザインもかわいいんだけれど、デザインにはお構いなしの娘の様子を見ていると、ストローから卒業できることが本当に嬉しいんだということが伝わってきて、今まで我慢させたことを反省した。
息子はいつも「おとなしいねぇ」って感心される。
でも、家では決しておとなしくはない。
おもちゃ箱に入ってみる。
投げてみる。
叩いてみる。
引き出しを開けてみる。(引き抜いてみる)
紙を破いてみる。
パンツを穿いてみる。
ひととおりのことはやっていると思う。
お手伝いも積極的だ。
食べたあとのお皿を運んでくれる。
ガーゼを持ってきてくれる。
ドアを閉めてくれる。
まだまだおぼつかない足どりの、ガタガタ走る感じで、一生懸命お手伝いしてくれるのがとてもかわいかったりする。
要するに、人見知り。
そして、猫を被る。
ここまできて、妻さんも僕も、自分も大の人見知りなのだということに気がついた。
息子が似るのも仕方ないことだ。